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人生についてのあるゴリラの意見

2014年3月7日


 

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイトこんにちは、バラ十字会日本本部の本庄です。

東京板橋は、午前中、陽射しに恵まれましたが、まだ風が冷たく、外に出ると身が引き締まります。

そちらは、いかがでしょうか。

 

今日は、人生についてのあるゴリラの意見をご紹介したいと思います。

 

もう30年以上前の話になりますが、大学時代に読んださまざまな本のことを思い出すと、その当時は、人間と他の動物の違いが、ずいぶんと誇張されていたように思います。

たとえば、遊ぶという行動をするのは人間だけだとか、道具を作ったりすることも、自分についての意識を持つのも、生と死の観念を持つのも人間だけだという意見がありました。

 

しかし、興味深いことに、これらのすべてが、今では否定されています。

たとえば、動物の顔や体に、気づかれないように汚れなどをつけて、鏡を見せたとき、その汚れを落とそうとしたりするかどうかを調べる「鏡テスト」という調査があります。ある動物が自分という意識を持っているかどうかをこのテストで調べることができます。そして、類人猿、イルカ、シャチ、ゾウ、カササギなどに自己意識があることが分かっているそうです。

 

ゴリラの写真

動物の中で、生物学的にもっともヒトに近いとされているのは類人猿で、地球上には現在、4種類の類人猿がいます。オラウータン、ゴリラ、ボノボ、チンパンジーです。チンパンジーと人間の遺伝子は98%~99%が同じだとされています。(右の写真のゴリラは、以下の話の「ココ」ではありません)

そして、類人猿に言葉を教えてコミュニケーションをとるという試みが、京都大学霊長類研究所など、世界のさまざまな場所で行なわれています。

 

テレビ東京のシリーズ番組「137億年の物語」の1月25日放送では、霊長類のこのような研究のひとつが紹介されていました。

それは、ゴリラに手話を教えるという試みです。1971年にサンフランシスコの動物園で生まれた「ココ」という名のゴリラに、発達心理学者のフランシーヌ・パターソン博士は、手話を教えました

ココは1000以上の言葉を覚え、彼女とココの間には、とても“人間的”なコミュニケーションが成立しました。

 

博士は、たくさんの絵本を“読み聞かせ”ます。そのうちの子猫の絵本をココはとても気に入り、猫を欲しがったので、彼女はココの誕生日に子猫をプレゼントします。ココは「ボール」という名を付けて大切に育てていたのですが、ある日この猫が、自動車にひかれて死んでしまいます。

飼育係がそれを伝えると、ココは博士に悲しみを伝え、2日の間、嘆き悲しんでいたそうです。

ココは、別の研究者ムーリンと「死」について次のような手話を交わしています。

 

ムーリン:ゴリラはいつ死ぬの?

ココ:年をとり、病気で死ぬ。

ムーリン:死んだゴリラはどこへ行くの?

ココ:苦労のない穴に、さようなら。

 

 

この“会話”を知ったとき、私は感動でしばらくの間動くことができませんでした。感動を言葉で表すのは難しいことですが、大げさになることを承知で言ってしまえば、生きて行くことの悩み、迷い、苦しみについても、私たち人類はひとりぼっちではないというような思いです。

ですから、遠い未来のことかもしれませんが、もしかしたら、チンパンジーやゴリラが、瞑想をしたり、座禅を組んだり、バラ十字会に入って学んだりする時代が来るのかもしれません。

 

 

地球上のすべてのものを、人間界、動物界、植物界、鉱物界に分類することができます。そして、これらを、4つの環からなるひとつの鎖にたとえることができると、バラ十字会の哲学では考えています。そして、虹に7つの色が溶け込むように並んでいるのと同じように、この4つ環の間に明確な境目はありません。

遺伝子という意味で、人間とチンパンジーにはほとんど差がないということは先ほどご紹介しましたが、ココの話によって私たちは、人間とゴリラの心にも、あまり大きな違いがないということを知ることができました。

 

そして、動物界と植物界の境目、そして植物界と鉱物界の境目も、やはり、それほどはっきりとしたものではないことが知られています。

たとえば、ミドリムシは動物と植物の中間のような生き物で、鞭毛(べんもう)を持ち、動物のように運動しますが、葉緑体を持ち植物のように光合成をします。

タバコモザイクウイルスは、植物と鉱物の中間のような存在で、タバコの葉に感染する植物ウイルスなのですが、鉱物と同じように結晶化することができます。

 

 

一体となっている地球上の4つの存在のうち、私たち人間が、最も高い能力と最も豊かな知識を持つ生き物であることに間違いはないようです。問題は、その能力と知識をどのように使うかにあります。

地球上のすべての生き物が、できるだけ幸せに生きられるように、この惑星の温暖化を防ぎ、自然環境を守り、数少なくなった生き物を保護することは、現在は、人間だけにできることです。

 

動物と人間は、兄弟姉妹のように、ともに手を携えて進化の道を歩んでいるのではないでしょうか。そして、この進化には、体の進化だけでなく意識レベルの進化が伴っています。

もしかしたら、人間の視点からの偏った見方かもしれませんが、人間が動物と心を通わせているとき、その動物の意識レベルの進化は大幅に加速されているように思われます。

ですから、先ほどのような研究や、私たちが犬や猫などのペットを飼うことには、とても重要な意義があるのかもしれません。

 

ささやかな話題のご紹介でしたが、お楽しみいただけたなら、心より嬉しく思います。

 

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