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もの作りを人の手に取り戻すことについて

2014年11月7日


 

こんにちは。バラ十字会日本本部の本庄です。もう11月ですね。東京板橋でも、朝晩が日に日に寒くなってきました。

いかがお過ごしでしょうか。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

もう8年ほど前のことになりますが、私は、ある企業の中間管理職をしていました。そして、転職をして今では、バラ十字会という非営利の事業をマネージメントしている立場です。

自らの手で事業を行なっている他の多くの方々と同じように、私も景気の波がとても気になります。経済政策がうまくいって、世の中が活気づき、行なっている事業のプラスになることを願っています。

しかし、多くの政治家の意見でも世論調査でも、経済の発展が、最も優先しなければならないことだと思われているのをニュースで知ると、そこに疑問を感じることがないわけではありません。

当会のフランス代表のセルジュ・ツーサンが、自身のブログでこのことについて書いていますので、今回は、その文章をご紹介させていただきたいと思います。

 

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バラ十字会AMORC フランス本部代表 セルジュ・ツーサンのブログ

記事「経済の発展」 (À propos de la croissance)

Business concept. Graph and charts.

 

景気が悪い時期には、経済を発展させなければならない、経済を刺激しなければならないと多くの人が語ります。しかし、なぜなのでしょうか。それは、消費を促すことによって、多くの商品を生産できるようにすることが、安定した雇用を確保し、新たな雇用を生み出すためにどうしても必要だとされているのです。

このような考え方が思い込みだとまでは言いませんが、この原則のもとに、政党を問わず大部分の政治家が、経済の発展のことを最優先の課題だと考えています。

私は経済の専門家ではありませんが、現在の世界の好ましくない経済状態から抜け出すために、その発展が必要不可欠だとは考えていません。つまり、より多くを消費することによって生産を刺激したり、あるいは反対に、より多くを生産することによって、消費を喚起したりすることに頼らなければならないとは考えていないのです。

 

 

物質的な幸せのために必要な品々を人々が消費することにできるように、ある企業が商品やサービスを販売するのは正しいことでしょうか。ええ、もちろんそうです。それは企業の社会的責務だとさえ言えるでしょう。

しかし、ほんとうに必要なものの範囲を超えて、人がものを消費することをそそのかすのは正当なことでしょうか。私にはそうは思えません。現在では、消費者に必要もない多くの品々を何が何でも購入させるために、ありとあらゆることが行なわれています。

この目的のために手段は選ばれないようで、さまざまな種類の魅力的な景品や、限りなく偽りに近い広告などが駆使されます。そして、ものを所有することが幸せだと考えるように人は条件付けられ、理にかなった額を超える借金をする人も少なくありません。

さらに言えば、ものを所有する欲求には際限がないので、消費者は永遠に満足することがありません。

 

 

奇妙なことに思えるのですが、大多数の国で、国民は大きく2つのグループに分かれてしまったようです。第1のグループは生活のためのお金を有り余るほど持っている人たちであり、第2のグループは、残念ながらそうではなく、かなり貧しい人たちです。

第1のグループの人たちは、豊かすぎる生活を実現するための過度の消費に駆り立てられるのではなく、センスの良い消費者として、中庸の美徳の見本となることを学ばなければならないのではないでしょうか。

そして、第2のグループの人たちには、快適な生活のために必要なものが確実に得られるようにするべきであり、このことこそが、経済活動によってなし遂げるべき目標のように私には思えるのです。

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また、生産という概念を根本的に見直す必要があると私は考えています。今日では、雇用を確保するために生産が行なわれています。多くの分野で商品が過剰に生産されていて、生産ラインで作られた商品のすべてが購入されるわけではないことを誰もが知っています。

たとえば、家庭用電気機器、家具、衣服などであり、言うまでもなく食料品もそうです。食料品には、まさに常軌を逸した浪費が行なわれていて、毎年何百万トンもの食べ物が無駄に棄てられています。

もしこのような過剰生産が、世界全体に広がってしまうようなことになれば、必要な資源と農地を確保するために、地球と同じような星がいくつも必要になると言われています。明らかに人類はこのようなことを続けるわけにはいかないのです。

 

 

私の考えでは、生産活動の規模を縮小し、その質を上げることが今すぐ必要です。具体的には、生産活動を自然に優しい方式に変え、生産活動の中心に人間を据えることです。いわゆる発展途上国と呼ばれている国々を苦しめている、行き過ぎた機械化には終止符を打つべきです。

かつて機械は、苦労の多い作業から人を解放する役に立ってきました。しかし今では、営利目的のために人間に替わって使うべきものになってしまったのです。

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生産活動が極端に機械化されることを避け、それを再び人間の手に取り戻すという英知によって、多くの雇用を生み出すことができ、今よりも環境に優しい生産ができることは言うまでもありません。

もう引き返すことはできないと多くの人が言います。しかし、多くのバラ十字会員も同じ意見なのですが、ほんとうにそうだろうかと、私はいぶかしく思います。人類には、賢明な選択を行なう時間がまだ十分に残されているのではないでしょうか。

バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著書であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。

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いかがでしょうか。少しでもあなたに、興味深い、発見があった、このことについて考えてみたいなどとお感じいただけたなら、心から嬉しく思います。

 

それでは、また。

 

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