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老年期について

2015年9月19日


 

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

東京板橋では、数日降り続いていた雨がすっかりと上がり、今日はさわやかな秋の晴天になっています。近くの中学校から、運動会のアナウンスが聞こえてきます。

いかがお過ごしでしょうか。

 

私ごとですが、今年で55歳になりました。微妙な年のように感じています。自分としては老いを強く実感するのは、まだ、学生とバドミントンをしている時ぐらいですが、同期の友人と話すと、定年を意識した会話が話題になることも増えてきました。

ある辞書によれば、壮年期とは40歳から65歳ぐらいの時期にあたり、自信喪失や再適応などの問題に直面するため、思春期と同じぐらい悩みの多い時期なのだそうです。

そうなのかもしれません。

そして、その後に、老いと向き合うことになる時期が始まることになるのでしょう。

 

「老い」について調べていて、「二度わらべ」という言葉を知りました。年老いて子供のようになった人のことだそうです。英語にも「セカンド・チャイルドフット」(second childhood)という言葉があり、通常はネガティブな意味でも使われるようですが、この言葉が題名の素敵な詩がありました。

「赤ちゃんがほほえむと、思わずかまいたくなる/昔の人、年寄りのこと、二度わらべと言っている/歳老いたとき、さっと手を出してもらえる、かわいい赤ちゃんのようになれたら、いいのになあ」(六浦基、1929-、『二度わらべ』)

 

画家のピカソは、次のように言っています。

「若くなるには、時間がかかる。」(ピカソ、1881-1973)

 

エゴを捨てて、子供のように素直に芸術の才能を発揮できる境地のことを言っているのでしょうか。

 

今日は、当会のフランス本部の代表であるセルジュ・ツーサンが自身のブログに書いた、老年期についての文章を、ご紹介させていただきたいと思います。

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バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサンのブログ

記事「老年期について」

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

Serge Toussaint

 

病気や事故や、自然災害や労災などによって若くして命を落とすことがない限り、人は誰しも、老年期を迎えます。それは、今も昔も、いかなる人にも変えることのできない自然法則だと言うことができます。

しかし、歳月とともに生活環境と寿命は変化しました。先進国の多くでは、平均寿命が50歳から80歳ほどになり、福祉システムが発達し、高齢者の生活の物質的な快適さが改善されました。

 

しかし、現代の状況は、理想郷と言うにはほど遠いものです。先進国を含むさまざまな国で、多くの高齢者の収入が不安定です。貧しい国や発展途上国では、経済が支えられる限界を超えて老齢人口が増えつつあります。

さらには、多くの専門家の一致した意見ですが、過去数十年の間、平均余命は先進国で増加し続けていたのですが、この傾向が反転して、今では減少しつつあります。その理由は、生活上のストレス、食品添加物、アルコールとタバコの大量摂取、さまざまなタイプの汚染、生活の隅々にまで入り込んだ電磁波公害などです。

何よりも悲しく感じられるのは、平均余命の減少というこの逆転現象の原因の多くが、人間の無責任な振る舞いにあるということです。

 

話を人生の老年期に戻しますが、そこそこの健康が得られ、経済的にひどい困難に直面していないならば、老年期というこの時期は、日々の生活を彩るさまざまな活動に加えて、心を静め、慰めをもたらす助けとなるような思索を行なうのに適した時期です。

激しい感情は、積極的な活動の原動力でもありますが、若い間は、時として行き過ぎてしまうことがあります。老年期には、そのような感情から自由になることができ、生活のリズムを意図的に遅くしたり、家庭や社会一般のできごとから一歩離れた立場を取ったりすることができます。

つまり、老年期には、ある種の英知が基本的に備わっています。このことは、「もし青年に知恵さえあれば。もし老人に時間さえあれば。」という言葉によく表わされています。

公園で会話する高齢者のカップル

 

老年期は、人生という舞台から退出するための扉へと近づいていく時期にあたります。もしある人が、非物質的な事柄に偏見を持たず、自分のことを体に宿った魂であると考えるならば、この扉の向こう側、つまり通常「あの世」と呼ばれている所には何が待ち受けているのかと考えを巡らせずにはいられません。

この問いは、ほとんどの場合に有益なものになります。というのも、誰もがこの問いによって、優れた哲学の見解や宗教信仰を自分の内面に取り入れ蓄積するように促されるからです。

優れた哲学の見解や宗教信仰、特に人生の神秘と希望を扱う神秘学(mysticism)は、死後の生のための内的な準備になると言うことができます。

 

多くのバラ十字会員と同じように、生まれ変わりが真実であると考えている人たちにとって、老年期は、この人生を振り返ってそこから主要な教訓を引き出し、次の生まれ変わりのために、少なくともおおまかな準備を行なう重要な時期にあたります。

つまり、「人は計画し、神が決定する」ということが前提ではあるものの、どのような国に生まれたいのか、どのような人とのご縁を続けたいのか、どのような仕事に就きたいのか、性格面において何を発達させたいのかなどを計画するのです。

ですから確かなことですが、老年期は人生の神秘、精神の深奥の崇高さに心を開く絶好の機会になります。

 

バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン

 

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。

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いかがでしたでしょうか。あなたにとって、少しでも何か発見がありましたら、心から嬉しく思います。

それでは、また

 

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