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思念の創造力

2016年2月19日


 

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

今日からは二十四節気の雨水です。雪が雨に変わる季節、ひな人形を飾るのに良い日だとのことです。

まだまだ寒い日もありますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

最近、太陽の観測と探査を特集したテレビ番組を見ました。そのスケールにはびっくりします。たとえば、太陽の表面から立ち上っている炎はプロミネンス(紅炎)と呼ばれますが、地球50個分ぐらいの高さが普通にあるそうです。太陽の直径は地球の100倍もありますが、とても遠くにあるため、空にある太陽を、伸ばした腕の先に持った10円玉で隠すことができます。

 

宇宙のスケールには、さらに圧倒されます。宇宙で最も速いのは光で、1秒で地球を7周半も進みますが、太陽から地球まで光が届くのには8分かかります。この距離は一天文単位と言われ、新幹線で行けば60年もかかります。しかし、こんな距離は宇宙ではごくちっぽけなスケールです。宇宙は、ほとんど何も入っていない、すかすかの空間のようなもので、たとえば、太陽から最も近い隣の恒星(ケンタウルス座アルファ星)まで光が届くのには4.2年かかります。つまり、太陽と地球の間よりも30万倍離れています。これほど隙間だらけなのにもかかわらず、私たちの住んでいる銀河系には1000億個の恒星があり、宇宙全体には、これまた、すかすかに配置された1000億個の銀河があります。

なかなか想像が追いつかないスケールですね。なんだか、細かいことにとらわれるのが馬鹿馬鹿しくなってきます。

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数学の定理で有名なギリシャの哲学者ピュタゴラスは、宇宙(心の世界も含めた森羅万象)が秩序、健全さ、美しさを合わせ持っていると考え、それを表わすコスモスという語を作りました。ピュタゴラスは人間にもこの3つの性質があると考え、大宇宙(マクロコズム)に対して、人間のことを「ミクロコズム」(小さい方の宇宙)と呼びました。後に、花のコスモスも秩序と美しさから、この名が付けられたそうです。

 

天文学の研究によれば、ビッグバンと呼ばれる大爆発が137億年前に起こり、現在の宇宙ができたとのことです。一方、宇宙の始まりに関して、神秘学や、さまざまな宗教や神話で共通に言い伝えられていることがあります。宇宙はまず、宇宙それ自体の心の中で思念として作られ、その後に、ある言葉が発せられると存在するようになったのだそうです。

 

「次のことは真実であり、偽りは含まれていない。すなわち、下にあるすべてのものは、上にあるものに似ており、上にあるすべてのものは、下にあるものに似ている。」

以前にもご紹介したことがありますが、これは、ヘルメスのエメラルド・タブレットと呼ばれている、錬金術の文書の冒頭の部分です。

(記事「エメラルド・タブレットとは」 http://www.amorc.jp/blog/?p=759

 

この文章は、神秘学でも極めて重要だと考えられている一節で、私たちがご提供している通信講座の最初の教本でも取り上げられています。

ここで「下」とはミクロコズムのことで、「上」とはマクロコズムのことです。つまり、宇宙の中に見つかるものは人間にも見つかり、人間の中に見つかるものは宇宙にも見つかるということを意味しています。

 

先ほどの言い伝えによれば、宇宙は、思念の創造力によって自体を創り出しました。そこで、エメラルド・タブレットのことを考え合わせると、宇宙の思念に、これほど莫大な創造力があるわけですから、人間の思念にも大きな創造力があると考えるのは、それほど不自然なことではありません。

神秘学を学習している方々の多くは、次のことを少しずつ実感されるようです。つまり、私たちが人生で、今体験している状況の多くは、自分で以前に思念したことが、実際に現実化したのだと気づくようになります。しかしそこには、意図して行なった思念も、そうでない思念も、望ましい思念も、そうではない思念も含まれています。

絵馬―夢

 

16世紀のスイスの神秘家パラケルススは、思念(想像力)の持つ力について、次の言葉を残しています。

「想像力は太陽のようなものである。太陽の光には触れることができない。しかし、それにもかかわらず太陽は家を燃やすことができる。そして想像力は人間の中にある太陽のようなものであり、その光が向けられた場所で働きを発揮する。人間は自身で考えている通りのものである。ある人が火のことを考えていれば、その人は火である。ある人が戦争のことを考えていれば、その人は戦争を起こす。そうなるかどうかは、その人の想像力の全体が、完全な太陽になるかどうかだけに左右される。つまり、意図することを完全に想像することにかかっている。」

 

私たちの誰もが、自分と周囲の人たちが幸せになることを望んでいます。また、ある理想に従って、自分の意図していることを実現したいと思っています。

では、自己実現や、自分と周囲の人たちの幸せのために(あるいは地球上のすべての生き物の幸せために)、思念の創造力を、どのようにして発揮したら良いのでしょうか。そのためには、実現したいと考えていることをありありと思い浮かべて(視覚化して)、そのイメージに生き生きとした感情を付け加えるというテクニックが役に立ちます。そうするとこのイメージは、精神の世界に植え付けられた“種子”として働き、そこから現実が育っていくことになります。バラ十字会の通信講座では、このテクニックが詳しく説明され、さまざまな方法で練習することになります。

 

しかし、すべての思いが実現するわけではありません。それは、ピュタゴラスが教えてくれているように、宇宙が秩序と健全さと美しさを兼ね備えているからです。ちょっとわかりにくいと思いますので言い方を変えれば、宇宙にはさまざまな法則が働いていて、その法則の範囲内でしか、思念の創造力は働くことができないのです。この世界の秩序と健全さと美しさが損なわれるような方向には、思念の創造力は働かないのです。

 

法則といっても、ピンとこない方が多いのではないでしょうか。この場合、2つの法則が主に関係しています。ひとつは物理の法則です。つまり、物質には物質自体の法則が働いていて、私たちの思念がどれほど強いとしても、物理の法則に反して、何かを勝手に起こすことはできないのです。もし思い浮かべただけで、道ばたの石や他の物体が勝手に動いたりするようなことが起こったとしたら、この世界は目茶苦茶になり、秩序も健全さも美しさも失われてしまうことでしょう。そのようなことは、物理の法則によって禁止されていて、基本的には起こりません。

 

関係するもうひとつの法則は、「宇宙の愛」という法則です。

たとえば、思念の力によって、ジャンボ宝くじの一等を当てることを望んで、先ほどの視覚化のテクニックを用いたとします。私たちの今までの経験から言うと、この望みは実現しません。その理由は、ひとことで言えば、この思念が宇宙の愛という法則によって無効化されるからです。

詳しく説明させてください。宇宙の愛とは何でしょうか。あえて擬人化して言うならば、この宇宙は私たち(いえ、おそらくすべての生き物)を愛していて、それらが内面的に進歩していくことを望んでいるのです。

そのため、私たちが人生で経験する状況の大部分は、宇宙によって、その本人の内面の進歩が最も良く進むように設定されています。特に、人生で直面する試練の大部分は、私たちの飛躍的な成長のためです。愛によって試練を与えるのですから、厳しい親のようなものです。しかし、自分の能力を超える試練が、人に降りかかってくることはありません。「宇宙の愛」という法則はこのような現れ方をしています。

 

多くの著名人が、「宇宙の愛」という言葉こそ使っていませんが、このことに気づいて、私たちに勇気を与える言葉を残してくれています。

「あなたが持ち合わせている力以上の強さを、人生が要求することはありません。」(ダグ・マハーショルド)

「克服することができると考える人は、克服することができます。人生についてのこの最初のレッスンを学ばなかった人は、恐れを克服できないまま日々を過ごします。」(エマーソン)

「苦しみ、その多くはみずから選んだもの。それは、あなた自身の内なる医師が、病んでいる自分を癒そうとして盛った苦い苦い一服。」(カーリル・ジブラン)

「人間追い詰められると力が出るものだ。こんなにも俺の人生に妨害が多いのを見ると、運命はよほど俺を大人物に仕立てようとしているに違いない。」(フリードリヒ・フォン・シラー)

「不安と恐れを捨てよ。私たちは誰もが、万物の無限の精神に、しっかりといだかれている。そして、私たちを傷つけるものは何もなく、私たちが恐れるべきものも何もない。私たちに影響を及ぼす力は、万物の外側にはひとつもない。」(キバリオン)

「次のことを、心に留めておくのは価値あることです。賢明さと内的な強靱さが、大きく進歩する時期は、多くの場合、たいへんな困難を経験する時期です。」(ダライラマ14世)

 

先ほどの宝くじの例に戻れば、もし思念の創造力によって、他には理由がないのに大金が手に入ると、その人の進歩にとって最適に設定されていた望ましい状況がねじ曲げられて、その人の内面の進歩が遅らされてしまうのです。ですから、宇宙の愛の法則の働きで思念の力が無効にされ、そのようなことは、通常は起こらないのです。

 

さて、今までご説明してきたように、人の思念には莫大な創造力があります。そこで、あなたにお願いがあります。

21世紀に入って15年ほどが経った今、人類はたいへんな過渡期にあります。惑星探査や学術研究では素晴らしい国際協力が実現しているかと思えば、一方で、世界中に凄惨なテロリズムが広がっています。

人類は科学技術の進歩によって、核兵器や生物兵器などの、自分たちを簡単に滅ぼしてしまうことができる手段を手に入れてしまいまいました。しかし、精神の成熟という点から見ると、全体として人類は、思春期の青年のような段階にあると考えられます。

 

以下は、当会が2014年に発表したマニフェスト(宣言書)の一部です。

「人類学者によると、今の私たちに最も近い『現生人類』が出現したのは約20万年前です。人ひとりの一生の長さに比べると、人類は老齢のように思えますが、進化の周期に照らして考えれば、現生人類はまだ思春期にあります。そして、その時期の特徴を余さず表わしており、たとえば、自分とは何者か、自分にはどのような運命が待ち受けているのかといったことを模索しています。その反面、無責任なくらい呑気で、永久に生き続けられるかのように錯覚し、好きなだけ羽目を外し、ものの道理を否定し、社会常識など意に介しません。しかし、進化のこの段階では、この時期なりの困難や試練や挫折に直面しながらも、この時期にしか味わえない充実感や達成感や希望にあふれています。そしてこの時期は、成長し、一人前になり、花を咲かせ、ついには人類自体の資質を十分に発揮するために欠かすことのできない通過点なのです。しかし、そのためには、大人にならなければなりません。」

(宣言書『バラ十字友愛組織からあなたへの訴え』: http://www.amorc.jp/pdf/manifesto2014_appellatio.pdf )

宣言書「バラ十字友愛組織からあなたへの訴え」

宣言書「バラ十字友愛組織からあなたへの訴え」

 

お願いとは次のことです。しばらく、ひとりになれる時間を見つけて、この厄介な思春期を人類が無事乗り越えられるように、世界の平和と人類の精神面での進歩を思念していただきたいのです。

背筋を軽く伸ばして椅子に座り、深呼吸を10回ほど繰り返してリラックスしてください。

そして、肌の色も髪の色も異なり、国も宗教もさまざまな多くの男女が、広場に集まり、互いに微笑みを交わしているイメージをありありと思い浮かべてください。その微笑みには、心の成熟を示す賢明さが、はっきりと表れています。この調和から、どれほど素晴らしい協力、成果、心の平安が生じてくるでしょうか。その喜びをこのイメージに付け加えてください。

世界中のさまざまな人々

 

もしご賛同いただけるならば、何度も何度もこのことを行なっていただきたいのです。というのも、私たちはやや焦っており、この取り組みが、かなり緊急を要することだと考えているからです。

世界平和には秩序と健全さと美しさがあり、「宇宙の愛」にかなっています。ですから、あなたの思念がまいた種子は、かならず芽を出し、育ち、果実をつけることになります。

 

それでは、また。次回もお付き合いいただければ、心から嬉しく思います

 

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