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友愛について

2016年4月1日


 

こんにちは。バラ十字会の本庄です。東京板橋では、サクラがちょうど満開です。

いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、あなたは「友愛」という言葉にどのような印象をお持ちになるでしょうか。英語では「fraternity」にあたり、博愛とも訳されることがあります。私の思い違いかもしれませんが、日本語には、まだあまり根付いていない言葉で、どうもピンとこないという方が多いのではないかと感じます。

ところが世界では、特にヨーロッパでは、平和や平等と同じように、人類が実現しなければならない大切な理想だと考える人が多いようです。

 

今回は、当会のフランス代表が「友愛」について書いた文章をご紹介させていただきたいと思います。

 

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バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサンのブログ

記事「友愛について」

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

Serge Toussaint

 

自由と同じように友愛(fraternity)は、まだこの地球上に十分には広まっていませんが、実現すべき理想だと多くの人が共通して考えています。

「人類は誰もが兄弟姉妹である」というような標語のことを比較的ひんぱんに見たり聞いたりする一方で、日々目のあたりにする現実を見ると、私たち人間の振る舞いは、友愛からは遠く離れています。

その証拠としては、さまざまな理由から生じている戦争や紛争が、いまだに世界を荒廃させていることを思い浮かべるだけで十分ではないでしょうか。

このような極端な例を別にしても、意見の衝突や不和がはびこり、その結果、仲たがいに陥ってしまう家庭が、どれほど多くあることでしょうか。

 

また誰もが知っているように、血のつながりがある親戚であっても、会うこともなく音信も途絶えていれば、いずれは思い浮かべることもなくなってしまいます。このようなことはなぜ起こるのでしょうか。

それはすべての人に、自分個人の幸せや利益を優先する傾向、自分の考えや習慣が最良だと思う傾向があるからです。

このような傾向に、教育、文化、宗教、政治システムの違いなどの影響が加わるならば、残念なことに、人と人とが互いに反目してしまう理由は無数にあります。

そして「友愛」は空虚な言葉であり続け、不寛容にすぐに道を譲り、拒絶、排斥、差別などが生じてしまいます。現在の人類の状況は、「同胞殺人」(Fratricite)の悲しい一例とさえ呼ぶことができます。

 

以上のことは、この世界に友愛がまったく存在していないことを意味するのでしょうか。

いいえ、そうではありません。しかし、ほとんどの場合に友愛精神が発揮されるのは、国籍、文化、宗教、政治についての意見などが同じ人たちの間、もしくは、同じ団体、会社、クラブ、組織、協会などに属している人たちの間です。

しかし、どのような人であるかにかかわらず、すべての人を含むような友愛でなければ、それは真の意味の友愛ではないということを、今や多くの人が理解しつつあります。

突き詰めて言えば友愛とは、多様性がある状態で協調が実現されること、もしくは同じことの言い換えですが、協調が実現された状態で多様性が維持されることです。

Community Casual People Communication Friendship Concept

 

昔から変わることなく、バラ十字会AMORCは真の友愛組織であり続けています。その会員には、キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒、仏教徒、そしていずれの宗教も信仰していない人たちもいます。

さらに、政治的な考え方が異なったり、まるで反対だったりする男性も女性もいて、当然のことですが、あらゆる人種、民族、国籍の人がいます。

このような組織の会員同士の間に、友愛の絆が保たれていることを考えると、人類全体に友愛を実現することができないとは考えられません。

 

1789年のフランス革命の時に唱えられた「自由、平等、友愛」という標語のことを多くの人が知っていることでしょう。この3つの言葉が表わす理想のうち、最も実現しやすいのはどれでしょうか。

私の考えでは友愛です。なぜなら、友愛は主として個人の意志に基づいているのに対して、自由と平等を実現するためには多くの条件が必要とされ、その中には、個人だけではどうすることもできず、集団の価値観に基づく決定が必要とされるものがあるからです。

バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン

 

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。

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「友愛」という言葉には、何となくとっつきにくい印象がありますが、具体的には、人が他のすべての人のことを友人であると考え、互いに差違があることを認めて許し、大切な存在だと考えることのように思います。

そして、この考えをさらに押し進めれば、「友愛」という言葉が当てはまるかどうかは分かりませんが、すべての生き物のことを友であると考える理想につながるのではないでしょうか。

 

2014年に当会が発行したマニフェスト(宣言書)「バラ十字友愛組織からあなたへの訴え」には次のような一節があります。

「人間界、動物界、植物界、鉱物界の間には明確な境界も隔たりもありません。どの生き物も同じ生命力によって命を与えられていて、この地球上で見られるように、全体の中の一員として、宇宙の進化に参加しています。」

 

この宣言書は、当会が人類の未来を憂いて、渾身の思いを込めて作った文章です。次のURLでお読みいただければ幸いです。

http://www.amorc.jp/pdf/manifesto2014_appellatio.pdf

 

それでは。次回もまた、お付き合いください。

 

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