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豆まきと柊鰯

2018年2月2日


 

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

家から職場に向かう途中に、河津桜の木があります。つぼみが膨らんで今にも開花しそうです。春が待ち遠しいですね。

 

そちらはいかがでしょうか。

 

 

明日、2月3日は節分です。子供の頃に、「鬼は外、福は内」と声をかけながら、父母と豆を蒔いたときのことを思い出します。

懐かしい風物ですが、なぜ鬼に豆をぶつけるのか不思議に思ったことはないでしょうか。

 

民俗学者の吉野裕子さんによれば、このことは陰陽五行思想によって説明することができます。

陰陽五行思想は、中国の春秋戦国時代にできた哲学です。

この思想では、万物の根本のことを太極と呼んでいます。太極からは、陰と陽という2つの気が生じ、陰と陽の気からは、木気、火気、土気、金気、水気という5つの気(エネルギー)が生じ、また、子、丑、寅、卯などの十二支が生じたとされています。

 

節分は、二十四節気のひとつである立春の前日で、冬と春の分かれ目を意味します。

陰陽五行思想によれば、冬を支配しているのは水気で、春を支配しているのは木気です。

 

そして、木気、火気、土気、金気、水気には、それぞれ、そのエネルギーを痛めつける(剋する)ライバルがいるとされます。

金属でできた斧で木が切り倒されると覚えると良いのですが、木気を痛めつけるのは金気だとされ、金剋木(きんこくもく)と呼ばていれます。他にこのような関係(相剋)は、4つあります。木剋土、土剋水、水剋火、火剋金です。

 

古代の人たちは、季節が例年通りに循環して、健やかに暮らせること、作物がたくさん収穫できることを祈り、呪術によって季節の巡りを促そうとしました。

日本の節分で行われる、豆まきの起源もそのような呪術のひとつだと考えられます。

 

金気は、秋を支配しているエネルギーです。秋は植物が実をつけることから、果実や豆は金気を象徴します。特に大豆は、固く丸いことから、金気を象徴する代表的な象徴だとされます。

 

節分の豆まきでは、大豆は煎られて、外に投げ捨てられたり食べられたりと、徹底的にいじめられます。それは、金気の力を弱め、木気の力を助けることを意味しています。このことによって、春の訪れを確実にすることが意図されていました。

また、冬が春から夏に変わっていくためには、陰気が去って、陽気と交代する必要があります。煎った大豆をぶつけられていじめられる鬼は、この陰気を象徴しています。

 

節分には、柊鰯(ひいらぎいわし)という風習も知られています。焼いたイワシの頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺して、節分の日の夕方に、門口に出しておくという習慣です。

 

イワシのにおいで誘われた鬼が、ひいらぎの葉のとげによって目を刺されるので、魔除けになると説明されることがあります。

 

柊とイワシはいずれも、冬を支配する水気の象徴です。柊の方は漢字の右側がまさにこのことを表わしています。水の中に住む生きものはいずれも水気に属しますが、イワシは寒流に住む代表的な魚なので、水気を特に良く表わす象徴だとされているようです。

この風習では、イワシは焼かれて、とげのあるひいらぎの枝に刺されます。これは、水気の象徴をいじめ抜くことにあたります。それによって冬を退散させ、春の到来を促すことが意図されています。

 

中国の陰陽五行思想は、漢方医学の基礎理論として脈々と現代にまで生き続けています。そして、古代ギリシャ・イスラムで盛んに唱えられた四大元素説と対比されることがあります。

四大元素説では、私たちの身の回りのものが、火、空気(風)、水、土で作られていると考えます。

ちなみに、バラ十字会のある学習課程では、四大元素説のことを学ぶことになります。

この説は、現代の原子論のもとになった、素朴で原始的な考えだと捉えられてしまうことがあります。

しかし、ここで詳しくご説明することは、長くなるのでできませんが、四大元素説は、自然界の秩序のもとになっている法則を表わしていると考えることができます。

心理学者にも、無意識との関わりから、四大元素説に注目している方々がいます。

 

話を戻します。

明日は、鬼打ち豆が行われている神社のことがニュースで取り上げられることでしょう。古代の人たちが、季節が順調に循環することを願って止まなかったという、その由来を思い起こしていただければ、嬉しく思います。

 

参考記事:『冬至と古代文化

 

今日はこの辺りで。

また、お付き合いください。

 

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