こんにちは。バラ十字会の本庄です。日本本部の事務所へと向かう道の途中に河津桜の木が2本あり、陽がよく当たる方の一本がちょうど満開です。この時期は花が少ないせいか、蜜を求めてメジロが何羽も集まっています。
節分ですが、まだ寒いですね。いかがお過ごしでしょうか。
3週間前に、山形にお住まいの当会の理事の方の記事、『宇宙という楽器』をご紹介させていただきました。今回はその続きをお届けします。
前回の記事はこちら:『宇宙という名の楽器』(その1)
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『宇宙という名の楽器』(その2)
バラ十字会日本本部AMORC 理事 山下勝悦
それでは西洋音楽の12音階とは何なのでしょうか? どうして一オクターブは12音階なのでしょうか? このことに関しては音楽理論できちんとした答えが出されています。
ところが最近、ユニークな説明を見つけました。それによると、一オクターブの音域を等分して耳で理解しょうとすると、12等分が限界(無難?)なのだそうです。
それでは民族音楽の世界ではどうなのでしょうか? 民族音楽の世界でも12音階の概念があると言われています。ところが世界を見渡してみますと五音階、六音階などはあたりまえ、中近東や南アジアには18~24まで分割する音階も……。さらには、音階の概念さえも存在しない民族音楽までも……。
どうやら、民族によって音の感じ方は多種多様の様です。
日本ではどうなのでしょうか? 日本に昔から伝わる雅楽では呂(りょ)音階と呼ばれる五音階が使われています、これは俗にヨナ(四七)抜き長音階と呼ばれており、西洋音楽のドレミソラで構成されています。つまり長音階の4番目(ファ)と7番目(シ)の音を抜いた音階です。また、ヨナ抜き短音階も、さらに、ニロ(二六)抜き長・短音階もあります。
ヨナ抜き長音階は、明治以前までは日本の音楽(民謡や童歌)の主流でした。しかし明治の時代に入りますと音楽教育は西洋音楽一辺倒となり(西洋文化に追い付き追い越せの国家政策)文部省唱歌は全て西洋音楽の理論で作られるようになりました。ヨナ抜き音階は廃絶の危機にさらされたのです。
ところがヨナ抜き音階は長年に渡り日本人に受け継がれてきた文化です、そう簡単には排除できませんでした。現在もしっかり存在しています。日本の演歌は現在でもヨナ抜き音階が主流となっています。例を挙げれば「北国の春」、「夢追い酒」、氷川きよしの「箱根八里の半次郎」等々です。
それでは次にアメリカに行ってみましょう。(その3に続く)
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ふたたび本庄です。山下さんはさらりと流していたので、ニロ抜き音階について調べてみました。
ニロ抜き長音階は、「ドレミファソラシ」から、レ(2番目)とラ(6番目)を抜くわけですから、「ドミファソシ」となります。口ずさんでみると分かりますが、沖縄の音楽の薫りがします。THE BOOMの『島唄』などです。
ニロ抜き短音階は、「ラシドレミファソ」からシとファを抜いて、「ラドレミソ」となります。日本古来のわらべ唄の音階で、『肥後てまり歌』(あんたがたどこさ)に使われています。
山本リンダさんの『どうにもとまらない』(1972年)の最初のフレーズもそうですね。
「知らない!」という方、古くてごめんなさい。
次回はふたたび、バラ十字会のフランス代表の方のブログから記事をお届けさせていただく予定です。
また、お付き合いください。
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