こんにちは。バラ十字会の本庄です。
東京板橋ではこの数日、梅雨らしい日が続いています。
いかがお過ごしでしょうか。
先日ツイッターで見たのですが、インターネットについての面白い投稿がありました。
「『ママ、もしこの世の中にインターネットがなかったらどうなると思う?』と6歳児。
ママ、そういう世界生きたことあるよ」
6歳の子供でもこのように感じているのかと、ちょっと笑った後に、いろいろと考えさせられました。
当会のフランス本部代表のセルジュ・ツーサンが、自身の人気のブログに、インターネットについて考察した記事を書いていますので、今回はその翻訳をご紹介します。
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バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサンのブログ
記事「インターネットについて」
インターネットを用いることが広く普及して、私たちの生活の一部になりました。特に、若い人たちの一部は、スマートフォンなしに暮らすことなど到底考えられないほどのようです。
インターネットの普及によって、人間関係には革命のような変化が実際に生じたばかりか、地球がひとつの国のように狭く感じられるようになりました。
インターネットによって、世界中の人たちの間の交流が盛んになり、このことは、国際親善や世界平和を促す要因のひとつになっています。
しかし、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルネットワークによって、さまざまな問題が引き起こされているのも見ることができます。
インターネットがコミュニケーションのための並外れた手段であることは誰にも否定できませんが、ネット上で交流ができることとの引き換えのように、人と人とのリアルの交流が損なわれているのは残念なことです。
たとえば、地球の反対側にいる人とコンピュータや携帯電話の画面を介して交流する一方で、同じ建物の同じ階にいる人たちとの会話が少なくなっているのではないでしょうか。
このように、私たちは奇妙な逆説に直面しています。インターネットは、人と人の距離を近づけると同時に、社会を非人間的にしているようです。
ですから、インターネットという道具は、賢明なやり方で用いなければならないということを、私たちがはっきりと心得て置かなければならない時期が来ています。
また、人と人との交流をインターネット上に“乗せる”ことそれ自体は、目標でも理想でも何でもないということも理解しておかなければなりません。
ソーシャルネットワークの便利さを否定することはできませんが、そこで作られた関係はしばしば表面的であり、人工的であり、長続きしないことも多々あります。リアルの生活で数千人の友人がいると主張することができる人がいるでしょうか。
ソーシャルネットワークによって、自己中心性や自己顕示欲やのぞき趣味が助長されているという側面も見逃すことができません。
有名人やアイドルがもてはやされている影響で、有名であることが極めて重要であると考える人が増え、特に若い人たちの多くが、慎み深さや品位を投げ捨てて、インターネットで他の人の注目を集めようとしています。
しかし、そのようなパフォーマンスは、ほんの一部の人の興味の対象にしかならないことを心の中では理解している人も多くいます。
インターネットは交流のための道具であるだけでなく、広い範囲にわたる、さまざまなテーマについての“文化的な”情報を手に入れる手段を提供してくれます。
しかし、この面においても望ましくない点があります。情報があまりにも多いために、散漫になったり混乱が生じたりするからです。
さらに言えば、客観的に妥当でない情報もあれば、意図的に発信された真実でない情報も混在しています。そのため、真偽や価値を見極める能力と慎重さが、オンライン情報を扱う場合には必要になります。
頻繁にとまでは言えないでしょうが、時として客観性を欠いているインターネットのサイトのいくつかだけを根拠にしているオンライン情報が多数あります。
インターネットについて言える確かなことのひとつに、それが良くも悪くも、社会や世界の現状をおおむね映し出しているということがあります。
人間の良心が進歩すればするほど、インターネット上のコンテンツと、多くの人がインターネットを用いて行っている文化活動や社会活動、政治や経済の活動が、高貴さという人間の本来の性質に沿うようになります。
このような進歩こそがまさに、バラ十字会AMORCや他の類似の集団や個人が、さまざまなウェブサイトを通じてなし遂げようとしていることです。
そして、そのコンテンツをどのように役立てていただくかは、あなたに任されている事柄です・・・
バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン
著者セルジュ・ツーサンについて
1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。
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インターネットだけでなく、ロボット技術や人工知能の進歩があり、世界は、近い将来ですら見通すことが難しくなっているのではないでしょうか。
少し怖いようにも感じますが、とても興味深い時代を私たちは目の当たりにしているようにも思います。
参考記事1:『人工知能と人間』
参考記事2:『人類とコンピュータの戦い-人工知能、自由意志と存在意義の関係』
今日は、この辺りで。
また、お付き合いください。
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