こんにちは。バラ十字会の本庄です。
本格的に寒くなってきました。鍋やおでんの恋しい季節ですね。
いかがお過ごしでしょうか。
岐阜で小中学生に読書の楽しさを紹介するブックトークというお仕事をされている、私の親しい友人から寄稿をいただきましたので紹介させていただきます。
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ブックトーク「視点」
可児 明美
物事は視点を変えてみると、全く違った世界が広がったりしますね……。
わたしは、私だけれど。おとこのこからみると おんなのこ
あかちゃんからみると おねえちゃん
…おかあさんからみると むすめのみちこ……
『わたし』(谷川俊太郎ぶん かがくのとも傑作集 福音館書店)には、いろんな人から見た「わたし」がいます。たくさんの「わたし」をみてみましょう。
いろいろな人からみた『わたし』がいましたが、今度は、いろいろな角度から「あるもの」をみてみたら……
ペルシャの大金持ちの商人アフマドが、とてつもなく大きくて不思議な生き物をインドから連れてきました。うわさはとたんに村中にひろがります。興味津々の村人たちは、その生き物がいる倉の前に集まってきました。
蔵の中は暗くてなにもみえません。村人たちは、それを知りたくてひとりずつ蔵の中にもぐりこみます。最初の村人は、ヘビのようだったといいました。次の村人は、木の幹みたいだと言います。その次の村人は、うちわのようだと言いました。
…さあ、この生き物とは、いったいなんだったのでしょうか? そして村人たちは、真実を知ることができたのでしょうか? 『くらやみのゾウ』(ミナ・ジャバアービン再話、評論社)
次は、モノの内部がどうなっているか見てみましょう。『中をそうぞうしてみよ』(佐藤雅彦+ユーフラテス、福音館書店)木製のいす。ページをめくって中をみてみると……20本の釘がつかわれているのがわかります。包丁も、中をすかしてみると……。
他にもマトリョーシカ、ボールペンなど次のページで内部の様子がわかるようになっています。いろいろな身のまわりの物の中身を想像してみるのも、楽しいかもしれませんね。
手探りで不思議な生き物を探ってみたり、モノの内部を透視してみたりしましたが……ふつうに見る場合でも、実際には違って見えることがあります。
『視覚ミステリーえほん』(ウォルター・ウィック著、あすなろ書房)は、さまざまな錯覚が紹介されています。こちらからは三角形にみえているのに、実は……。
箱にみえていたものが、実は……。錯覚のふしぎな世界を体験してみてください。
正義の味方からみたら、敵は悪者だけれど……。
『パパのしごとはわるものです』(板橋雅弘 作、岩崎書店)は、学校の宿題でおとうさんのしごとを調べることになった男の子が、こっそりパパのしごと場についていったおはなし。
男の子のパパは、なんとプロレスの悪役ゴキブリマスクだったのでした! ゴキブリマスクがやっつけられている時、みんなが大喜びしていても、男の子は喜べませんでした。だって、ゴキブリマスクは悪ものだけど、パパだから。
…最後に男の子は、おとうさんのしごとについてどんな感想を書いたでしょうか。
今までとは違った視点で、世界を広げてみるのも面白いかもしれませんね。
おわり
紹介した本
『わたし』(谷川 俊太郎ぶん かがくのとも傑作集 福音館書店)
『くらやみのゾウ』(ミナ・ジャバアービン再話、評論社)
『中をそうぞうしてみよ』(佐藤雅彦+ユーフラテス、福音館書店)
『視覚ミステリーえほん』(ウォルター・ウィック著、あすなろ書房)
『パパのしごとはわるものです』(板橋雅弘 作、岩崎書店)
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ふたたび本庄です。
最後の本、『パパのしごとはわるものです』のところを読んで、職場で吹き出してしまいました。
調べてみたところ、この本と続編の『パパはわるもののチャンピオン』は映画化されて、昨年の9月に公開されています。主役のゴキブリマスクは、新日本プロレスの棚橋選手だとのことです。
ほのぼのとした話が大好きなので、絵本を買おうかDVDを見ようか、悩んでいます。
下記は可児さんの、前回のブックトークの記事です。
参考記事:『秋の実り』
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
また、お付き合いください。
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