こんにちは。バラ十字会の本庄です。
コロナ騒ぎが続いていますが、季節はすっかり初夏ですね。台風一号も発生したようです。
いかがお過ごしでしょうか。
名古屋市の図書館でお仕事をされている私の親しい友人から、ブックトークの寄稿をいただきましたので、紹介させていただきます。
ブックトークとは、子供たちに読書の楽しさを知ってもらうために、図書館や学校で行われている活動です。
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ブックトーク「ふしぎ・ふしぎ」
ジャイアントパンダはどうしてあんな模様なの? シマウマの縞模様は、どうして白黒なの? 太陽はどうやってできたの? 宇宙人っているのかなあ? どうして夢を見るのかなあ……。
世の中にはいろいろ不思議なことがたくさんありますね……。
『謎の図鑑』(松下清・編集、学研教育出版)には、みなさんが疑問に思う謎のことがいろいろ書かれています。
シマウマの白黒模様は、シマウマが群れでいると、天敵のライオンからは、一頭ずつではなく、大きな風景のように見えてしまうからだと考えられています。
つまり、天敵から身を守るために白黒の縞模様になっているのですね。
太陽は、宇宙に漂うガスが集まった星間雲で生まれたと考えられているそうです。
では、宇宙人はいるのでしょうか? じつは、地球のような惑星が見つかっているそうですよ……。
日本の平安時代にも、不思議な世界へ迷い込んでしまったお話があります。『滝のむこうの国』(ほりかわ りまこ・文・絵、偕成社)
今は昔、京の都に住んでいた貴族の権代納言が、友だちの陰陽師の別荘に出かけました。閉じられた木戸から出てしまった権代納言は、いい香りにひきつけられて、山の奥深くへと入り込み……。
権代納言が迷いこんだ世界は、いったいどんな不思議な世界だったのでしょうか……。
次は、フランスのいたずら好きの男の子のお話しです。『なんでもただ会社』(ニコラ・ド・イルシング・作、日本標準)
ティエリーは、パパとママが出かけている間に電話でいたずらをして遊んでいました(電話機は今のようにスマホではなく、家のリビングなどに置いてありました)。
でたらめに番号を回していると、なんと知らない相手につながってしまいました。それは、ほしいものをなんでもただでくれる会社でした!
ティエリーはどんどん好きなものを注文しますが……
なんでもただでくれる会社って、皆さんはどう思いますか?
権代納言も、ティエリーも、不思議な世界に出会ってしまいますが、こんな不思議な友だちもいます。『ふしぎなともだち』(サイモン・ジェームズ・作、評論社)
レオンはママとこの街に引っ越してきました。パパは軍隊に入って遠くに行ってしまいました。
でも、レオンにはボブという友だちがいます。ボブは新しくできた友だちで、レオンと一緒に暮らしています。でも、ボブはだれにもみえないのです……。
短い絵本ですが、不思議ですてきなお話です。ぜひ味わってみてください。
謎の図鑑で、この世界のいろいろな不思議を探索しましたが、最後にこの二冊をご紹介しましょう。『ミツバチのふしぎ』(栗林 慧・写真、七尾純・文、あかね書房)と、『花の色のふしぎ』(佐藤有恒・著、あかね書房)
どちらも「科学のアルバム」シリーズの中に入っています。『ミツバチのふしぎ』には、ミツバチのことがとても詳しく書かれています。
はたらきバチは、生まれて一日め二日めには、もう仕事が待っています。自分より後に生まれてくる卵や幼虫たちを寒い風から守るために、巣一面におおいかぶさる仕事です。
三日めには、ねえさんバチのすることをまねて、幼虫の世話をはじめます。
六日めには、頭の中にある咽頭腺から不思議なミルクがわいてきます。そのミルクを幼虫たちに飲ませて世話をします。
十二、三日めには不思議なことに、ミルクが出なくなります。すると次の仕事が始まります。巣の外へ出て、初めて空を飛ぶのです。この後は、巣を作ったり、蜜や花粉を集めたり、スムシという蛾の幼虫やスズメバチに襲われた時に戦ったり……。
『花の色のふしぎ』には、花の色がみえるしくみが科学的に説明されています。
赤色や青色はアントシアン類、黄色はカロチン類の色素であることがわかっているそうです。でも、青い色には謎が多く、まだ研究が続けられているそうです。
では、白色はどうでしょうか?
白い花には、白い色素があるわけではありません。花びらの中の色素を含まない空気の入った層が、光をはね返して、それが私たちの目には白く見えるのだそうです。
そのほか、黒色についてもわかりやすく説明されています。
また、人間の見ている色と昆虫の見ている色は、違うそうです。はたして昆虫からは、どんなふうに見えているのでしょうか?
いろいろな不思議を見てきました。すべての謎がすっかり解けることはないのかもしれません……。でも、「不思議だなぁ……。」と思う心は、大切にしたいですね……。
おわり
紹介した本
『謎の図鑑』(松下清・編集、学研教育出版)
『滝のむこうの国』(ほりかわ りまこ・文・絵、偕成社)
『なんでもただ会社』(ニコラ・ド・イルシング・作、日本標準)
『ふしぎなともだち』(サイモン・ジェームズ・作、評論社)
『ミツバチのふしぎ』(栗林 慧・写真、七尾純・文、あかね書房)
『花の色のふしぎ』(佐藤有恒・著、あかね書房)
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ふたたび本庄です。
実は、上の文章で私が衝撃を受けたのは、「電話機は今のようにスマホではなく、家のリビングなどに置いてありました」の部分でした。
もう、子供たちの多くは固定電話を知らない!
知らない間に、時代が変っているのですね。
下記は可児さんの、前回のブックトークの記事です。
参考記事:『君も名探偵』
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
また、お付き合いください。
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