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独立と独立心について

2018年10月19日


 

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

すっかり涼しくなりましたね。東京板橋では木々の葉が落ち始め、そこここが晩秋の装いになってきました。

 

いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、日本では社会の同調圧力が強いと言われることがあります。同調圧力とは、多数の意見とは異なる意見を持つ人を、変人だと見なしたり、ひどい場合には、態度を変えることを迫ったり、差別したり、集団から排除したりする傾向のことです。

また、SNSが普及してからは、同調圧力がますますひどくなったと言われます。

私自身は、他の国と状況の比較ができるほど経験が豊かではありませんが、SNSでの炎上騒ぎを見たり、インタビューへのスポーツマンの返答やテレビニュースで、言葉遣いに細心の注意が払われ、通り一遍の発言や決まり文句が増えているのを見たりすると、確かに、同調圧力による堅苦しさが、最近増しているのではと感じることがあります。

 

今回は、このような同調圧力への対抗、反発でもある独立と独立心について、当会のフランス代表が書いた文章をご紹介します。日本的な考え方とは異なる点も、そこここに見られ、興味深い文章だと思います。

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独立と独立心について

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

 

通常は10代の頃のことですが、人生において、家族から離れて独立することが必要になる時期がほとんどの人に訪れます。このような独立は、多くの場合本人が望んでいることでもあり、その人に必要なことでもあります。

なぜなら、人間には自由意志というものがあり、それを行使したいと感じることが人間の自然な性質だからです。親などの支配から解放されることは、子供にとって、人格を鍛え人生の舵取りを自分で行うために必要なことです。

独立ということが起こるのは動物の世界でも同じで、群れから離れたり、自分の巣穴を作ったりして、個別の生活をするようになります。

独立心 イメージ図 水槽の群れから飛び出す金魚

 

独立ということは、家族と別居し自身の住居を持つことだけを意味しているのではありません。独立とは心の状態でもあり、政治や宗教や哲学や、他のどのような種類の団体や運動にも属さないことを望むことだと考える人もいます。

精神的な意味でのこの独立によって、このような人たちは、考えたり話したり行動したりするときに、自律(自分で自分自身をコントロール)していて、自主的でいられると感じるようです。言い換えれば、そうすることでこれらの人たちは、外部からの影響、圧力、操作のすべてから逃れられると考えています。

このような意図はそれ自体尊重されるべきものですし、仕事や活動の性質によって止むを得ない選択である場合もあることでしょう。しかし、いかなる集団や運動にも加わらないことが、自律し自主的であることを保証するために真に効果的な手段なのだろうかという疑問が生じます。

 

独立心が強い人は、多くの場合、他の人が自分のことをどう考えるかにあまり強い関心を持たず、ファッションや読書や音楽や他の好みに関して、流行に従う必要を感じません。ですから、どのように生活するかということに関して、他人から影響を受けることがあまりありません。

このような人たちは責任感が強く、誤解されたり不公正な扱いをされたりする危険があったとしても、自分の選択の結果を自分で受け入れます。ですから、独立心が強いことは、ある種の聡明さにあたると言うことができます。そして、この聡明さを持っている人はそれほど多くありません。

ひとりで買い物に行く子供

 

独立しているということは、中立であるということを意味しません。社会生活に関するあれやこれやの点について中立の意見を持っていなくても、人は考え方や選択のやり方において、自主独立していることができます。

一方で、ある事柄について中立の立場を取ることを一部の人は臆病さの表れだと考えるようですが、必ずしもそうではありません。私個人の例を考えてみても、特に意見がなかったり良く知らなかったりする事柄について、臆病さを感じることなく中立の立場を取ることがあります。

中立という立場は、対立が生じている状況において、“火に油を注ぐ”ことを避ける目的で選ばれている場合には、聡明さの証拠であることさえあります。

 

独立心を他人への無関心と混同するべきではありません。無関心は極端な場合には、他の人たちに何の注意も払わないような程度にまで行き着いてしまうことがあります。病気の人や、貧困に苦しんでいる人や、厳しい苦難に直面している人を見ても何も感じないのです。

このような利己的な冷淡さを持つ人には、多くの場合、共感の心や同情心が不足しています。残念なことに、社会に個人主義が広がるにつれて、ますます多くの人が、特に親しい人と自分の利益だけに関心を持つようになってしまい、他人に無関心な人たちが増える傾向にあります。

作詞家で歌手のジルベール・ベコーは次のように書いています。「世界を壊すもの、それは無関心」。

バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。

多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。

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再び本庄です。

無関心については、私も反省させられます。都会と地方で状況は違うと思いますが、私と同じように、マンションやアパートの同じ棟に住んでいる人たちのことを、ほとんど知らない人も多いのではないでしょうか。

 

下記は、前回紹介したセルジュ・ツーサンの文章です。ご参考まで。

物質至上主義について

 

では、今日はこの辺で

また、お付き合いください。

 

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