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ブックトーク「春と生きとし生けるものたち」

2019年3月29日


こんにちは。バラ十字会の本庄です。

私たちの事務所のすぐそばに板橋があります。旧中山道と石神井川の交わる場所に架かっている橋で、宿場町仲宿のシンボルです。今ちょうど桜が満開で、日が暮れるとライトアップされていて、多くの人で賑わっています。

そちらでは、春の訪れはいかがでしょうか。

 

小中学生に読書の楽しさを紹介するブックトークというお仕事をされている、岐阜に住んでいる私の親しい友人から寄稿がありました。

最近、児童向け図書の内容が頭の中で渦を巻くようになってしまい、今回は気分転換に大人向けの本を紹介することにしたとのことです。

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ブックトーク「春と生きとし生けるものたち」

可児 明美

可児 明美

 

春のおとずれに心躍る今日この頃ですが、今回は春と自然に関する本をご紹介します。

 

春には、生きとし生けるものが活発に活動を始めますね。この「生きとし生けるもの」という言葉、大和言葉なのですね。

日本には、漢語と外来語と大和言葉(やまとことば)があります。大和言葉は、生粋の日本語です。『日本の大和言葉を美しく話す』(高橋こうじ著、東邦出版)には、こうした大和言葉がたくさんのっています。

その中に、日本人は古くから知る動物については、その大部分をいぬ、ねこ、うぐいす、こい、かえる、すずむしのように大和言葉で呼んでいるそうです。象、驢馬、白鳥、蝶は漢語なのだそうです。これらにも大和言葉があります。

象はどんな大和言葉で呼ばれているでしょうか? 蝶の大和言葉は、使ってみたくなりますよ。

河津町の春の風景、桜と川と丘

 

自然界の生きとし生けるものに肉薄した人たちがいます。『樹木たちの知られざる生活』(ペーター・ヴォ―ルレーベン著、早川書房)には、ドイツで長年、森林管理をしてきた著者が、樹木たちの知恵と知識を教えてくれます。

樹木たちは子供を教育し、コミュニケーションを取りあい、助け合っています。また一方でなわばり争いも繰り広げています。木は、キノコと協力関係を結んで、他の木とネットワークを形成しているそうです。

そして栄養や害虫情報などの情報交換をしているのです。まるでインターネットを利用している人間みたいですね!

 

『動物になって生きてみた』(チャールズ・フォスター著、河出書房新社)は、なんと著者が森に出かけていって、アナグマやカワウソ、キツネ、アカシカなどになってみた様子が書かれています。

アナグマの餌は85%がミミズだそうです。そこでアナグマになった著者は、ミミズを……。

ミミズの味は粘液と大地の味がしたそうです。ここまで徹底的に動物になってみたレポート、一読の価値があるのではないでしょうか?

 

森のなかには、木々だけでなくさまざまな生きとし生けるものたちが暮らしています。苔類や地衣類も森の中で重要な役割を果たしています。

『ミクロコスモス 森の地衣類と蘚苔類と』(大橋弘著、つかだま書房)には、苔たちの小さな小さな、美しい世界の写真がたくさん載っています。

オールカラーの美しい苔や地衣類たちの写真は、その深い緑色が脳に届くだけでも癒されていきます。苔の世界、堪能してみてください。

 

緑あふれる森には、出かけていかなければなりませんが、家の周りやベランダで、植物を育てている人もいらっしゃいますよね。

『庭仕事の喜び』(ダイアン・アッカーマン著、河出書房新社)には、楽しみながら、味わいながら庭仕事にいそしむ著者の様子が書かれています。

春には毎年、草木の芽吹きがありますが、著者は、それがもし舞台が墓地だったら、冬に閉ざされた墓標の下から無数の死体(ゾンビ)が登場するといったぞっとする話になってしまう…と書いています。すると「草むしり」は、“殺戮”(さつりく)ということに!

また著者はバラを100株ほど育てているそうですが、バラを見回って冬ごとの被害を確認したところ、「死者や瀕死の重傷者がでるのはまぬがれない」とのことでした。全滅したのがジョン・ケネディ、ステインレス・スティール、シグネチャー……。読んでいると、重大な列車事故でも起きたかのようです。

著者が生きとし生けるものを、人間である自分と、いかに近しいものであると感じているかが伝わってきます。著者の感性の世界にひたってみてください。

奥多摩の春の風景、山、湖、桜

 

陽気もだんだん暖かくなってきますね……。生きとし生けるものたちをみるために、ぶらぶら散策するのもよいかもしれませんね。

おわり

紹介した本

『日本の大和言葉を美しく話す』(高橋こうじ著、東邦出版)

『樹木たちの知られざる生活』(ペーター・ヴォ―ルレーベン著、早川書房)

『動物になって生きてみた』(チャールズ・フォスター著、河出書房新社)

『ミクロコスモス 森の地衣類と蘚苔類と』(大橋弘著、つかだま書房)

『庭仕事の喜び』(ダイアン・アッカーマン著、河出書房新社)

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ふたたび本庄です。

春のこの季節は、そこここが新緑と花にあふれ、不思議なことに私たち人間も、何か新しいことを始めたいという気持ちになるようです。

今週私も一念発起して、仕事の後に石神井川沿いをジョギングしたのですが、ちょっと調子に乗りすぎて、ふくらはぎの筋肉を傷めてしまいました。

 

春はぎっくり腰も多いとのことです。季節に体が、まだついていけていないということもあるようなので、どうか皆さんもお気を付けください。

 

下記は可児さんの、前回のブックトークの記事です。

』: https://www.amorc.jp/blog/?p=2058

 

今日はこの辺りで。

また、お付き合いください。

 

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