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エソテリシズムとは

2019年10月18日


 

こんにちは。本庄です。

 

先週はバラ十字会の世界総本部の理事会があり、出席のためにカナダに行っていたのですが、台風の影響で予約していた飛行機が2度もキャンセルになり、モントリオールで3日も足止めされ、今週の水曜日にやっと帰国できました。

 

そちらはいかがでしょうか。台風の被害はありませんでしょうか。週末も全国的に雨とのことです。くれぐれもお気を付けください。

 

神秘学(mysticism:神秘哲学)の通信講座の教材や雑誌用の記事を翻訳していて、日本語にするのにとても苦労する言葉がいくつかあります。

エソテリシズム(esotericism)という語もそのひとつです。しかもこの分野では、かなり重要な単語なのです。

ちなみに、「エソテリシズムの」という意味の形容詞は「エソテリック」(esoteric)です。

 

エソテリシズムを辞書で引くと、秘教、秘伝、秘伝哲学、秘伝思想などという訳語が載っています。

そして、宗教には通常、エソテリシズム(秘教)と呼ばれる少数の人たちだけが研究している教えと、多くの人に公開されている教え(エクソテリズム)があると説明されることがあります。

 

しかしこれでは、エソテリシズムというものが多くの人に伝えられていないと言っているだけで、それが何なのかという説明になっていません。

また、バラ十字思想が一例ですが、宗教ではないエソテリシズムもあります。

 

エソテリシズムとは実際には何なのかということについて、当会のフランス代表が自身のブログに、2日前に記事を書きましたので、その日本語訳をご紹介いたします。

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『エソテリシズムについて』

“A propos de l’esoterisme”

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

 

バラ十字会は、エソテリシズムの団体だと説明されることがあります。この説明は適切なのですが、時として、混乱や誤解の生じる原因になることがあります。

というのも、「エソテリック」という語が多くの場合、「隠された」、「秘密にされた」、「秘術の」、「神秘的な」というような意味だけに理解され、さらにひどい場合には、不信感とともに、否定的に見られたり差別的に扱われたりすることがあるからです。

そして、エソテリシズムとは、奥義を会得したと自称するような人たちだけのための“特殊な”の探究分野だと見なす人も少なくありませんし、陰謀論と結びつけて考えられることさえあります。

カバラの生命の樹と幾何学曲線

(クリックして拡大表示することができます)

 

エソテリシズムという語の正確な意味を理解するためには、その反対語の「エクソテリズム」(exoterism)について考えてみるのが最良の方法のように思われます。

エクソテリズムとは、さまざまな宗教で、その信者に伝えられる教えのことを意味します。それは、「多数」の信者向けの教えであり、信条(creed)に基づいて作られていますが、信条とは多くの場合、その宗教の教義がまとめられて固定化したものです。

キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教、精霊信仰などのすべてを合わせると、現在世界には数十億人の信者がおり、その中にはその宗教を実践している人、つまり、定期的にその宗教の式典に参加している人や、その宗教が勧めている日常の慣行にできるだけ沿った生活をしている人がいます。

一方で、宗教を毎日の生活では実践していないキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒などの人たちもいます。

 

バラ十字会AMORCは、このような宗教とは対照的であり、まさにエソテリックと呼ばれるのにふさわしい団体です。

エソテリシズムとは、聡明であることと、人生の深い意味をより良く理解することを望んでいる人たちのための知識です。このような人たちは、宗教を実践している信者や実践していない信者よりもはるかに少数です。

宗教を信仰している人たちの大部分は、神や魂や来世が存在することを単に信じており、そこから一歩進んで、なぜそうなのか、その理由は何なのか、どのようにしてそうなっているのかを探究しようとはしません。

別の言い方をすれば、宗教の信者の多くは、信仰と信条だけで満足しています。しかし、このような取り組みが否定されるべきではなく、それはそれで尊敬に値するものです。

 

エソテリシズムを探究している人は、信仰だけでは満足しません。このような人は、自分自身とは何かを知ろうと努め、この“宇宙”において、人間が占めている立場を理解しようとします。

 

さらにこのような人の大部分は、宗教信者の多くとは異なり運命論者ではありません。つまり、生まれてから死ぬまでのひとりひとりの人の運命を神が決めているとは考えていません。また、神が特定の人を選んで、他の人よりもそちらの人に恩恵を与えるとも思っていません。

エソテリシズムやミスティシズム(mysticism:神秘学)の見解では、あらゆる人には自由意志があり、何を行うかを自身で選択することによって、自分の運命が向かう先を決めています。

別の言い方をすれば、ひとりひとりの人が自発的に知識を求め、聡明になろうとする努力をすることを選択し、神の恩恵ではなくその努力によって、人間は完全な状態にいつの日か到達するのだと、エソテリシズムを信奉する人の多くは考えています。この完全な状態とは、啓示、悟り、賢人、達人などと伝統的に呼ばれているものに他なりません。

枯山水、石と砂紋

 

宗教が通常は、性質としてエクソテリズムだということは事実ですが、その宗教の基本的な信仰を支えている知識を知ろうと望む信者のために、一部の人によって、エソテリックな探究の道が、多くの宗教に組み入れられています。

たとえば、キリスト教のグノーシス主義、イスラム教のスーフィズム、ユダヤ教のカバラがそれにあたります。これらの探究を行っている人は、自分たちが信仰している宗教の固定的な教義を超えた知識を手に入れることができます。

そのような人たちは多くの場合、“コアな信者”よりもはるかに開かれた精神を持ち、宗教間に対話が行われることに賛同します。

バラ十字会の会員の多くも、エソテリックな探究者として、さまざまな宗教を信仰する人たちと宗教信仰を持たない人たちの両方に敬意を払い、寛容の精神をもって接し、異なる立場の人たちの間に前向きな対話が行われることを望んでいます。

 

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。

多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。

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再び本庄です。

いかがでしたでしょうか

もしあなたが、人生の深い意味をより良く理解することを望んでいて、自分自身とは何かを知りたいと感じているのであれば、次のページから当会の学習教材のサンプルを取り寄せることができます。

参考ページ:『1ヶ月無料体験プログラムのご案内

 

前回のセルジュ・ツーサンの記事は次のURLで読むことができます。

参考記事:『世界の終わりについて

 

では、今日はこの辺で。

また、お付き合いください。

 

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