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人間について

2021年9月3日


こんにちは。バラ十字会の本庄です。

東京板橋では雨が降り続き、この数日、涼しい日になっています。

そちらはいかがでしょうか。

 

今回は、当会のフランス代表セルジュ・ツーサンが自身の人気のブログに掲載した、記事『人間について』をご紹介します。どうぞ、お楽しみください。

 

彼の前回の記事はこちらで読むことができます。

不行動について

 

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記事:「人間について」

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

セルジュ・トゥーサン、バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表

 

私たちは誰もが、人間とは何かを知っていると思っています。しかし人間の起源など、多くの点に謎が残されています。私たち現生人類であるホモ・サピエンス・サピエンスは、自然界もしくは神によって創造されたのではないことが、21世紀前半の今では明らかになっています。

科学的な調査によれば、人間は、とても長期にわたる、とてもゆっくりとした進化の結果として成立したのであり、この進化をさかのぼると、約700万年前にアフリカに出現した最古の人間(サヘラントロプスだと推測されている)にたどり着きます。

しかし、これですべての疑問が解決したわけではありません。ではこの最古の人間はどのようにして生じたのでしょうか。それは動物から、さらに具体的に言えば大型の類人猿から進化したのだと考えられています。

ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図

ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図

 

人間

進化の現在の段階において、人間はどのようなものでしょうか。最も特徴的なのは、極めて洗練された効率的な肉体です。人体のメカニズムは、研究者の誰もが驚嘆するほど、ほぼ完璧なものです。

人体は解剖学的にも生理学的にも、鉱物界、植物界、動物界が作り出した最良のものが、自然界の指導と指示のもとに統合され構成されていると考えることができます。

運動機能(歩いたり走ったりする働き)から生理機能(消化や呼吸の働き)に至るまで、人間の身体は、簡潔さと複雑さを兼ね備えた“高性能装置”であり、最高に洗練されたヒューマノイド(ヒト型ロボット)ですら、身体機能だけを考えたとしても人間にははるかに及びません。

ヒューマノイド

 

しかし人間は、多数の生理化学的なプロセスによって維持されている単なる肉体ではありません。人間には精神の働きがあり、推論、記憶、想像を行うことができます。この3つの働きそれぞれによって、人間は現在、過去、未来を把握することができます。

科学的な見解によれば、この働きを司(つかさど)っているのは脳という中枢であり、脳を構成している数百億個の神経細胞の働きによって、この働きが実現されています。しかしそうであるとしても、物質である身体によって、思考などの非物質的な現象がどのようにして生じるのでしょうか。

現在に至るまで、この問いに答えることのできた科学者はひとりもいません。もちろん、脳波にはいくつかの種類があり、それが、精神の活動の種類と対応していることは知られています。

 

人間の魂(soul:ソウル)

「意識」は、思考よりもさらに深い謎に包まれています。私たちは意識の働きによって、自分自身と他の人たちと外界を同時に把握することができます。通常「個性」と呼ばれているものを私たちの一人一人に与えているのも意識の働きです。

デカルトの肖像画

デカルトの肖像画、After Frans Hals, Public domain, via Wikimedia Commons

 

17世紀当時のバラ十字会員と密接に交流していたフランスの哲学者ルネ・デカルトは、ご存知のように「我思う、ゆえに我あり」と語りました。この言葉は、おそらく次のように言い換えることができるでしょう。「私には意識がある。それゆえに、私は(人間として)存在する」。

自己意識(自分のことを自己だと感じる意識)があるため、私たちは自分のことを、他の人とは異なる独立した個人だと考えます。

そして自己意識が知性と一緒に働くことで私たちは判断を行うことができ、いわゆる「自由意志」を行使することができ、周囲に影響を及ぼして、自分自身の未来を変化させることができます。

世界各国の子供たち

 

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。

多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。

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ふたたび本庄です。

前回ご紹介し、とても好評だった記事『錬金術師になる』にもご紹介した考え方ですが、宇宙(macrocosm:マクロコズム)は物質的な世界と非物質的な世界からなると考えることができます。

今回の記事には、人間(microcosm:ミクロコズム)は物質的な身体と非物質的な魂から構成されているという考え方が紹介されていました。

この2つは対応しており、エメラルドタブレットに書かれているとされる錬金術の根本原理「下にあるすべてのものは、上にあるものに似ており、上にあるすべてのものは、下にあるものに似ている」のひとつの実例になっています。

参考記事:『錬金術師になる

参考記事:『エメラルドタブレットとは

 

そして、多くの伝統思想でも近代思想でも、物質的なものと非物質的なものを統一する、ひとつの原理があると考えられています。

そうでなければ、物は心に認識されることができず、心は物に影響を与えることができないからです。

 

たとえば仏教の唯識派では、それは「八識」であるとしました。20世紀の日本の哲学者大森荘蔵は「立ち現れ」だと考えました。

バラ十字会の通信講座の教材では、この統一がある意味で2段階になっているという古代哲学の考え方が紹介されます。皆さんも、「ヌース」(Nous)や「エーテル」(Ether)という言葉を、聞いたことがおありではないでしょうか。

このことはとても興味深いテーマですので、いずれこのブログでも話題に取り上げたいと考えています。

 

では、今日はこのあたりで。

また、よろしくお付き合いください。

 

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