以下の記事は、バラ十字会日本本部の季刊雑誌『バラのこころ』の記事を、インターネット上に再掲載したものです。
※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。

少女が持つ化粧用スプーン- バラ十字古代エジプト博物館のコレクションから
Cosmetic Spoon Held by a Girl – RC 1682

古代エジプトの人たちは、顔を美しく飾ったり、強い日光から肌を守るために化粧品を用いていました。この木製のスプーンは、ボウルに化粧品の原料を入れるために用いられました。また、儀式や葬儀の火の中に、供物の没薬を振り入れるためにも使われていたかもしれません。この遺物はアマルナ時代(紀元前1350年頃)のもので、長さは約22cmです。
このスプーンには、ボウルを持つ少女の彫刻が施されています。この彫刻のスタイルは、アマルナ時代(紀元前1350年頃)に典型的なもので、優美でなめらかな曲線が特徴的です。ほとんど裸の若い少女をモチーフにしているのは、愛と美の女神であり、生殖と育児の女神でもあるハトホルを遠回しに表現しているのだと推測されます。
木製、顔料、第18王朝期(アマルナ時代)、高さ21.9cm
当会は神秘学の源流が古代エジプトにあると考え、その研究に注力しています。研究拠点のひとつ、米国カリフォルニア州サンノゼ市にあるバラ十字古代エジプト博物館は、毎年10万人以上が訪れる人気の観光スポットであり、子供向けの考古学のイベントを開催して、地元の教育にも貢献しています。

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第2号:人間にある2つの性質とバラ十字の象徴、あなたに伝えられる知識はどのように蓄積されたか
第3号:学習の4つの課程とその詳細な内容、古代の神秘学派、当会の研究陣について