記事:『菓子のどら焼きから見えてくるモノ』

山下 勝悦
※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。

その形状が楽器の銅鑼に似ている、ということで「どら焼き」という名が付いたのだとか。
さて、ここ最近は暗いニュースばかりですよね。
ということで今回はどら焼きをテーマにした、ちょっと笑える?話にしてみました。

毒にも薬にもならない話ではありますが、もしよろしければしばしのお付き合いを……
ある日のお昼に近いときです、電話が入りました。
私が受話器を取ると「お〜い私だ、昼メシ食ったか? まだ食ってなかったら200円の会費持って公民館に昼メシ食いに来てくれ、話はついているから」と。電話は町内会長からでした(しばらく前に亡くなられましたが)。
さて、このときに何が起きたのかを説明いたしましょう。
今でも続いていますが、私らの町内会の行事として毎月一回、高齢者の方々が集まっての食事会が開催されています、その会合に「参加してくれないか?」と誘いの声がかかったのです。
当時の私は町内会の役員として町内公民館の管理を任されていました。何しろ我が家のすぐ隣りが公民館なものですから、そういったつながりで……
公民館に行きますと町内会長が「お〜来てくれた!! 実は参加者が婆さんばっかりで誰も話し相手がいないんだよ、付き合ってくれ〜!!」と。
そこで周りを見渡せば蜂の巣をつついたようなにぎわいでした。これでは「しゃべり」に関しては「百戦錬磨」の町内会長でさえもこの盛大な女子会(?)の輪に入ることは絶対に不可能だと思いました。
私が誘われた理由が良〜く分かりました(笑)。
ちなみに町内会長は長らく教職に就いていた方で生徒からも父兄の方々からも慕われている方でした。
退職した後も「センセイ・センセイ」と誰からも親しく声をかけられ、様々な団体から講演の依頼が引きも切らずに入っていました。その際の講演の内容というのは、子育て論・文化論・更に加えて、ちょっと危ない話まで……(笑)。
実に楽しませていただきました。
さて話を元に戻しましょう、その後はなし崩し的に毎月の参加となりました。
その後しばらくして、ある日の会合に参加したときのことです。
代表の方が「どら焼きをいただきましたので皆さん方でいただきましょう、お配りします」と。
これは良い話題が転がり込んで来てくれたと思いました。
そこですかさず「センセイ、どら焼きって和菓子なのでしょうか?それとも洋菓子に分類されるモノなのでしょうか?」。
するとセンセイ、思わず目を丸くして「ほっ!?」。
続けて私が、どら焼きは和菓子作りで使われている「あんこ」を少し小さ目に焼いた洋菓子の「ホットケーキ」で挟んだモノですよね。
センセイ今度は「う〜ん!?」とうなってしまいました。
そこで私は「どら焼きと云う菓子は日本の文化に他国の文化を融合させてできあがった日本独自の菓子と言えるのではないでしょうか?」と。すると今度は「うん、うんなるほど!!」。
次に、「どら焼きをもっと美味しく食べる方法とは?(あるんですこれが)」といった話を持ち出そうかと思ったのですがタイミングを合わせたかの様に「はい、それでは食事の支度が整いましたので皆さん、いただきますを御唱和願います」の声が。
ここで、どら焼きの話は一旦打ち切りとなりました。
ところが、食事中は誰もが菓子のことなどは話題にはしないものですよね。
何となく、どら焼きに端を発した文化論(?)はお開きとなってしまいました。
それでは、改めてどら焼きをより美味しく食べる方法をご紹介しましょう。
どら焼きは購入後すぐに冷蔵庫の野菜室で賞味期限から最低でも3〜4日を過ぎるまで保管してください。そうしますとホットケーキの部分があんこに含まれている砂糖水と空気中の水分を吸収して甘くしっとりとした食感に変化してくれるのです。これは美味しいですよ〜!!
さらにもう一つのコツとして、なるべく「簡易包装のモノ」を選んで購入することです……
このことを、和洋菓子店を経営している友人に話しましたら、複雑な笑顔で「うん・うん」とは言ってくれましたが「そうだ!!」とは言いませんでした(笑)。
もし、この食べ方を試してみようと思われる方がおられましたならば、頭の中に『自己責任』の四文字を思い浮かべてから実行してくださる様にお願いいたします。
ちなみに、どら焼きは和菓子だそうです、このことは大分後に知りました。
オマケの話です
どら焼きとは関わりのない話ですが、町内会長のセンセイから聞いた笑える話です。
ある時、ある男が一日の畑仕事を終えての帰り道のことです。
道端に一羽の鶴がうずくまっているのを見つけました。
男が「おい。どうした?」と鶴に声をかけました。
すると鶴は「怪我をして動けなくなっているのです、どうかお助けを」。
これを聞いて「あっ!? これはその昔、村の古老から聞いた鶴の恩返しに違いない!!」。

そう思った男は動けなくなった鶴を家に連れて帰り、手当てをして上げました。その甲斐あって鶴は数日後にはすっかり快復しました。
すると鶴は「このたびは有難うございました、御礼と言ってはなんですが機織り等で御礼とさせて頂きたいのですが、いかがなものでしょうか?」と。
男は、これはやはり古老から聞いた鶴の恩返しに違いないと確信しました。
早速に機織り部屋・機織り機・高価な糸を準備しました。
すると鶴は「それでは機織りを始めますが、私が貴方様に終わりました、と声をかけるまでは絶対に部屋の中を覗いたりしないようにお願いします」。
これは百も承知のことです。
すぐに鶴は機織りを始めました。
すると、その日は夜遅くまで機織りの音が聞こえていました。
さて、翌日の朝となりました。
男が眠い目をこすって機織り部屋に行ってみますと機織りの音が止んでいます。これは鶴も疲れて休んでいるのだろう。
ところが、お昼時になっても、夕方になっても機織りの音が聞こえてきません。さては鶴に何かあったのでは?
心配になり、そうっと中を覗いてみました。すると部屋の中はもぬけのから、機織り機も高価な糸も全てなくなっています。
鶴の姿も見当たりません、すべて消えています。
男はその時、はっと気が付きました。
「しまった〜!! あいつはツルじゃなくってサギだった!!」

※上記の文章は、バラ十字会日本本部が発行しているメルマガ「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の記事のひとつです。このメルマガの購読をこちらから登録すると、毎週、配信記事が読めるほか、季刊雑誌「バラのこころ」(神秘・科学・芸術)のPDFファイルを年に4回入手することができます。
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執筆者プロフィール
山下 勝悦
1947年11月22日生まれ。山形県村山市在住。バラ十字会日本本部AMORC理事。 おやじバンドでの演奏と地元のお祭りをこよなく愛し、日常生活の視点から、肩ひじの張らない神秘学(mysticism:神秘哲学)の紹介を行っている。





