基本的に人は、自分が大切に思っている物事が身近にあるときに幸せを感じます。
そもそも「人生で大切なこと」は、人によって異なります。人それぞれ考え方や価値観、生きてきた環境も違うため、誰にもあてはまる正解はありません。
「人生において悩みを抱えている」「充実した人生を歩めていない」と考えている方は、大切に思っていることを身近に感じられていないか、自分にとって何が大切なのか見失っている可能性があります。
そこで今回は、自分の人生にとって大切なものの具体例と、豊かな人生を送るために大切にしたい考え方について説明します。
1. 自分の人生にとって大切なものとは?
自分の人生で何が大切なのかは人によって異なります。人はそれぞれ考え方や価値観、生まれ育った環境が異なるので、「人生で大切なこと」には、誰にもあてはまる正解や不正解は存在しません。しかし、何らかの物事が身近にあるときに幸せを感じたりワクワクしたりするのであれば、それが自分にとっての正解と言えます。
ここからは、多くの人が思う「人生で大切なもの」の例を説明します。
1-1. 健康
健康は、人間や動物など、命あるものすべてにとっての生きるための基礎です。
たとえ多くのお金や友達を持っていても、健康でなければできないことが増えて、何も楽しめなくなります。人生で大切なことに正解はないものの、健康がすべてのベースとなっていると考えれば、健康の大切さが理解されることでしょう。
また、健康な状態とは、身体的な健康だけでなく心の健康も万全であることを意味します。心身ともに健康な状態であれば、やりたいこと・やるべきことが制限されず、なにごとにも前向きな気持ちでチャレンジしやすくなります。
1-2. 時間
時間は、すべての人に平等に与えられた資産と言っても過言ではありません。健康な人も不健康な人も、そして裕福な人もそうでない人も、時間は命が尽きるその日までしかない有限なものです。1日の時間は24時間と限りがありますし、時間は巻き戻せません。
また、時間は努力では手に入りません。時間についての有名な言葉に「タイムイズマネー(時は金なり)」があります。この言葉には、「時間はお金と同様もしくはそれ以上に貴重なものであるため、無駄にしないよう有意義に使いなさい」という意味が込められています。
人はいつ亡くなるか分からないからこそ、時間は大切にすべきと言えます。時間を大切にすることは、さらに「大切なこと」や「些細な幸せ」に気づくきっかけになります。
1-3. お金
生きていくためにはお金が必要です。しかし、お金はあくまでも必要なアイテムであり、「大切なもの」の本質ではありません。
確かに、多額のお金があれば選択肢が増え、人生における大半の悩みを解決できます。限りある時間を切り売りして労働するという日常から解放され、自由な時間が増えることを、多くの人は幸せに感じることでしょう。
このように考えるとお金は大切なものの1つに含められるものの、お金は「お金よりも大切なもの」、つまり健康や時間、自分らしさを守るためにあると考えられます。
1-4. 仕事
人間が生きていくために、そして人生における選択肢を増やして大切なものを守るためにはお金が必要だと説明しました。そして仕事は、お金を手に入れる大切な手段です。
典型的な社会人は1日に7~8時間労働するので、フルタイムで働く場合、1日の3分の1程度を仕事に費やすことになります。
「仕事が楽しみならば人生は極楽だ、苦しみならばそれは地獄だ」という名言があるように、やりがいや生きがいを感じる仕事は、人生にとって大切なものになり得ます。
1-5. 自分らしさ
自分らしく生きるということは、周りの目を過度に気にすることなく自分の行動に制限をかけない、あるいは、自分に対して嘘をつかないと言い換えることができるでしょう。ですから、自分らしく生きることは、精神的な安定につながり、健康や仕事など、人生で大切なことがより身近に感じられるようになります。
そもそも自分らしさは、真の自分がもつ正直な感情に従うことで表現されます。具体的にどのように自分らしさを発揮するかは、人によって異なります。自分の個性や価値観を大切にすることは、自分らしさを発揮するために欠かせない考え方です。
1-6. 愛
愛は、人が自分らしく生きる上での本質的な要素です。自分を愛すると、自分の個性や価値観を大切にできますし、自分の感情に素直になれて、不安や妬み嫉み、怒りなどのしがらみから解放されます。
また、愛は他人と接するときにも不可欠です。自分を心から愛することで他人も愛せるようになり、よりよい人間関係を構築できるようになります。
1-7. 人間関係
家族や友人、仲間との人間関係は、幸福な人生を送るために必要不可欠です。人間関係を良好に保ちながら他の人たちの価値観に触れると、限りある時間の大切さが実感されますし、自分らしさを発揮すること、さらに自分や親しい人への愛を深めることにつながります。
表面的な人間関係を構築するのではなく、他者を理解し信頼できる人間関係を構築することを心がけましょう。
1-8. 趣味
趣味とは広く言えば、大切な時間を費やしてでも好んで繰り返し行う慣習や事柄のことを意味します。好きなことをするとストレス解消になったりリフレッシュになったりします。
また、新しい趣味を始めると新たな知識・スキルや経験が身についたり人間関係が広がったりして、人生に彩りが与えられます。
2. 豊かな人生を送るために大切にしたい考え方は?
豊かで充実した人生を送るためには、「自分自身のことを知る」「自分自身をコントロールする」「小さな幸せを大切にする」の3つの考え方を心に留めておくのがポイントです。
以下に、それぞれの考え方を紹介します。
2-1. 自分自身のことを知る
自己分析を行い、長所や欠点を正確に自覚しながらそれらとうまく付き合っていくことは、豊かな人生を送るための重要なカギとなります。
自分の長所に対する認識が高まれば自信を持って積極的に何事にもチャレンジすることができます。その結果、自分自身の幸せだけでなく、他者、ひいては社会全体の幸福に貢献するという選択肢にもつながっていきます。
反対に、自分の欠点を自覚すれば、欠点を克服することに取り組めるだけでなく、欠点によって自分自身が苦しんだり他者に悪影響を及ぼしたりするのを避けることができます。
2-2. 自分自身をコントロールする
自分の人生を切りひらくのは、他の誰でもなく自分です。
自分が行った選択や行動は、人生や日常生活を左右します。しかし、自分こそが自分自身の人生の設計者であることを肝に銘じていれば、自分の選択や行動による結果に責任を持つことができます。失敗した場合も自分への心理的な悪影響が少なくなりますし、意志の力を育むことにつながります。
このことに関連していますが、東洋には古代からカルマという言葉、考え方があります。カルマという言葉には、善い考え、発言、行動からは将来の幸福が生じ、悪い考え、発言、行動からは将来の不幸が生じるという意味が含まれています。また、自分が行った選択や行動の結果として生じるカルマは、たとえネガティブなものであったとしても、長期的には自分を修正するきっかけとして働く、自分のためになる普遍的作用だと考えられます。こうした考え方も心に留めておくことで、より自分自身をコントロールしやすくなります。
2-3. 小さな幸せを大切にする
豊かで充実した人生を送るためには、日常に隠れた小さな幸せを大切にすることも欠かせません。
何を幸せと感じるかは人によって異なるものの、「会計時に財布の中にある小銭でぴったり支払えた」「目覚ましアラームが鳴るよりも先にすっきりと目覚めれた」など、日々小さな幸せを見つけることでポジティブな感情を多く得られるようになり、結果として人生が豊かになります。
小さな幸せは、意外と身の回りに多く存在しています。豊かな生き方ができていないと感じている方は、一度日々の小さな幸せにフォーカスしてみるのがおすすめです。
まとめ
人はそれぞれ考え方や価値観、生まれ育った環境が違うため、「人生で大切なこと」も人によって細部が異なります。そこには、誰にも当てはまるような正解も不正解もありません。
しかし、生きるための基礎である健康や、平等に与えられている資産である時間、さらに大切なものを守るためのお金や仕事、自分らしさは多くの人にとっての大切な要素の実例です。
健康や時間、お金を大切にしながら充実感のある人生を送るには、自己理解や自己評価のほか、日々の小さな幸せにフォーカスすることも大切です。ここまでの内容を参考に、ぜひ豊かな人生を過ごす一歩を踏み出してください。
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