資料室

ささやかな永遠

A Bit of Eternity

ブランシュ・ジェファーソン

By Blanche Jefferson

 海のほとりを歩くと、波が打ち寄せ、私の足を濡らして通り過ぎていきます。私は海水のさわやかな香りを感じ、ここへ来る前に、命を育むこの水は、どこを経てきたのだろうかと思いを巡らします。何千キロも何千キロも旅をしてきたのでしょうか。大荒れの海の一部だったことが幾度もあることでしょう。それなのになぜ今は、これほど穏やかで静かなのでしょう。

 遠く離れた別の海岸にいる人たちのことを私は考えます。また、どれほど多くの世代と治世において、数多くの文化を経て、この水があたり前のように、寄せては引くことを繰り返していたかに思いを馳せます。水が来たり去ったりすることによって、数々の命がどのような影響を受けてきたのだろうかと不思議に思います。私はこの水が、いかに永遠であるかを理解しています。形を変え、活動する大洋の中の古い故郷をついに離れ、ゆっくりと軽やかに、目には見えない蒸気になって、太陽に向かって上昇し、雲の中で揺れ動き、漂い、小さな滴となり、滴はやがてかたまりになって、大地に降り注ぎ、そこを洗い清め、湿り気を与えて生き返らせます。

 そして、地上に控えめな道を見つけ、小さな流れに加わり、大きな、そしてさらに大きな川に加わり、ついには、故郷に向かってひたむきに急ぎます。故郷の海に戻り、またそこから旅に出て、小さな、霞のような一生を始め、再び成長して、また海に戻ります。

 今ここで、私の疲れた足の上をやさしく撫でながら通り過ぎる水は、すぐに去って、海の深みへと引き返していきました。私は水が去っていくのを見つめます。この水は、静かな忍耐とともに、あるいは荒れ狂う嵐として、その周期を繰り返し、再び戻ってくることを私はよく知っています。この水は、浜辺で私が通り過ぎた岩をすり減らし、浜辺そのものも侵食し、砂を他の場所へと運び、それ自体の人生を送り、それ自体の仕事をなし、ついには、大陸そのものの形を変え……、この穏やかな水は私の足を濡らして通り過ぎていきます。

 ※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。

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