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スピリチュアルとは何か?
本来の意味をわかりやすく解説します。

あなたは、
スピリチュアルという言葉の本来の意味を知っていますか?
おそらく、
スピリチュアルと聞いて思い浮かぶイメージは「霊的な」とか「精神の」という意味ではないでしょうか。
しかし、「スピリチュアル」の本来の意味は、日本で主に使われている意味とは大きく異なります。
では、本来の意味とは、どのようなものなのでしょうか。
英語の
「spiritual」(スピリチュアル)、
「spirituality」(スピリチュアリティ)
という語が持つ意味について考えていきます。

英和辞典によれば、スピリチュアルという語は、
- 「精神の」
- 「霊魂の」
- 「宗教上の」
- 「霊的な」
などと日本語に訳されるようです。
しかし本当に、それだけなのでしょうか?
スピリチュアルという単語は英語の日常会話で、ごく普通に使われます。
たとえば、
- Have you ever been to Ise-Jingu?
伊勢神宮に行ったことがありますか。
- Yes, I have. I found it be very spiritual experience.
ええ、とても厳粛な気持ちになりました。
(NHKの語学番組「トラッド・ジャパン」より)
このように会話で使われます。
伊勢神宮を訪れたときの気持ち、雰囲気が英語では「スピリチュアル」と表現され日本語では「厳粛な」と訳されていました。
先ほどの英和辞典の訳によるとスピリチュアルは
- 「精神の」
- 「霊魂の」
- 「宗教上の」
- 「霊的な」
といった意味でしたね。
しかし、この例文の場合「精神の」や「霊的な」といった訳ではしっくりきません。

ここでは、「厳粛な」という訳が違和感がないですね。
日本人の私たちには、この例でスピリチュアルの表現する雰囲気が良く理解できるのではないでしょうか。
スピリチュアルと一言で言っても奥が深い言葉ですね。
もし、長々とした訳語をあてることが許されるならスピリチュアルという語は、
「人の心のもっとも深奥にある、善良さ美しさと素朴さと、そこにあるパワーについての」
というような意味合いであると考えてほぼ間違いはないでしょう。
どちらにしても日本語でイメージするスピリチュアルとは大きく異なりますよね。

では、なぜ、日本のカタカナ語、「スピリチュアル」にはかなり異なる意味が与えられてしまっているのでしょうか
日本におけるスピリチュアルの意味
ひとつには、「スピリチュアリズム」という言葉との混同が考えられます。
これは、19世紀中頃にフランス人のアラン・カルデックが広めた降霊術のことを指します。
スピリチュアルという英語の典型的な美しい意味には、この降霊術のことは含まれていません。
そしてもうひとつ、「サイキック」という言葉との混同があります。
この語の語源は、ギリシャ語の「サイキ」であり、元々は魂のことを意味していました。
辞書によれば「サイキック」には、「精神の」、「心的な」、「心霊の」などの訳語があてられるので、スピリチュアルと混同しやすい語です。

このサイキックという言葉が典型的に使われるのは、
現在ではいわゆる超心理学の分野です。
つまり、
- 透視
- 予知
- テレパシー
などの超常能力に関連する事柄を指しています。
このような能力が人間にほんとうにあるかどうかをここで議論しませんが、スピリチュアルという英語がその意味に含んでいる、
「人の心のもっとも深奥にある、善良さ美しさと素朴さ」
というニュアンスとサイキックという言葉の意味は、かなり離れたものであることはご理解いただけたと思います。
つまり、
私達日本人がイメージするスピリチュアルの意味は、
スピリチュアルが本来持つ美しさ、奥深さを失ってしまっているということです。
これはとても残念なことです。
あなたが英語のスピリチュアルという言葉に触れた際に、
今一度、スピリチュアルの本来の意味について考えていただけたら幸いです。
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