以下の記事は、バラ十字会日本本部の季刊雑誌『バラのこころ』の記事を、インターネット上に再掲載したものです。
※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。

働き続けている宇宙の力
Cosmic Forces at Work
ジェイソン・ウィンター
By Jason Winter

人間には、「運命」に従う以外に人生の選択肢はないと主張する運命論者がいます。この考えが正しいなら、私たちは自分の人生をコントロールすることができない操り人形のようなものです。しかし宇宙とはある種の神秘であり、常に展開し続けており、私たちが進むべき方向は必ずしも明確ではありません。
私たちはそれぞれ、才能、創造性、特定の行動を追求する意欲において大きく異なっています。宇宙の内部で働いている神聖な法則は、特に個人の自由に関して、私たちが臨機応変であることを許してくれています。私たちは、試行錯誤をした経験を通じて、あるいはリスクを冒すこと、そして瞑想を通して、何が可能かという自身の限界の範囲を発見していきます。
変化は宇宙の本質的な要素です。すべてのものが刻々と変化しており、永遠にそのままであるものは何もありません。古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスは「万物は流転する」と語りました。この言葉が示しているのは、同じ川に二度と足を踏み入れることはできないということです。物事が以前とは違ってしまったと嘆いても意味はありません。そもそも、過去は本当に私たちが思っていた通りのものだったのでしょうか。私の職場でよく見る風景ですが、スタッフが休暇から戻ると、真っ先に「何か変わった?」と尋ねます。なぜでしょうか。なぜなら、変化は確かに起こり続けているからです。私たちはそれを疑うことなく受け入れます。それはまったく問題ではありません。新しい状況が生じたら、それを受け入れ、どう対処するかを学びます。
私たちの人生に影響を与えるものは数多くあり、それに私たちは気づいていないこともありますし、コントロールできないものもあります。日常生活には、選択の余地なく経験しなくてはならないことも多くあります。物事には、私たちの決定によって生じるものも、それとは無関係に生じるものもあります。しかも、すべての出来事が個人の成長にとって同じように重要であるわけではなく、有益であるとも限りません。ある影響に対してどのように行動するのが最善かを決定するためには、少なくともそれ以前のある時点で、その影響を意識的に知るようにしなければなりません。
内なる世界
Inner World
神秘家には、意志と意識をより適切に集中させることで自分個人の進歩を促し、内的な自己について常に学びたいという、心の内面からの促しがあります。私たちが行なうことのすべては、ある重要な問いを私たちに呼び起こします。それは、「自分の守備範囲はどの程度なのか」という問いです。十分に理解していないことに意志を用いて対処しているとき、私たちは自分の守備範囲を狭めるべきなのでしょうか、それとも広げるべきなのでしょうか。これらの問いへの答えは、私たちを人間としてどのように成長させてくれるのでしょうか。
意義ある人生を送るためにどの道を進むべきか、明確に教えてくれる人はいません。さまざまな道があることで、私たちには選択の自由が生じ、それぞれの道は、私たちという存在の基本的要素、すなわち体、心、魂の興味をそそります。人間を構成するこの3つの要素のうち、体は目に見えるものであり、最も容易に認識できるものです。心と魂は、私たち人間の内面の世界を構成しています。私たちの個人的な進歩は、この3つの要素それぞれの必要をどの程度満たすことができるかに左右されます。体、心、魂を満足させる道はそれぞれ異なることでしょうが、いずれも無視してはいけません。
たとえば、体の要求を満たすことを選ぶことで、健康や活力を得ることができ、痛みや苦痛や日々のストレスを軽減することができます。健康状態が悪いと、生活の質に影響が及び、寿命を縮めたり、少なくとも人生が困難になる可能性があります。しかし、私たちが個人として十分に進歩するために健康だけに集中し、他の2つを無視するなら、心と魂の必要が満たされず、不都合な影響が生じます。
私たちは心を用いることによって、行動に集中したり、深く考えたり、考えを明確にしたりすることができます。私たちは心を使って、批判的思考やさまざまな判断力を発達させることができますが、そのための最初の一歩を踏み出すよう促すのは私たちの意志です。同様に、私たちは心の必要を優先させるあまり、魂の必要を満たすことをおろそかにするべきではありません。それでは人間としての可能性が制限されてしまいます。私たちが新しい洞察を手に入れることは、内なる自己と直接につながっている魂のおかげで実現します。私たちはこうした洞察を求めて内面を探求します。なぜなら、内なる自己から湧き上がる英知のかすかな刺激に敏感でなければ、新しい洞察は、ごくまれにしか生じないからです。そして、内なる自己とつながる最良の方法の一つは、瞑想を日常的に行うことです。
何世紀にもわたり哲学者と神秘家たちは、第一に、個人の進歩と内面的な発達は内なる自己、しばしば「内なる師」と呼ばれるものの促しに耳を傾けることによって起こり、その次に必要なのは自分の心の要求に従うことであり、そして最後に必要なのが自分の体の要求を満たすことであると考えていました。しかし、日々の決断を下すのは私たち自身です。これこそが私たちの究極の自由にあたります!
※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。
体験教材を無料で進呈中!
バラ十字会の神秘学通信講座を
オンラインで1ヵ月間
体験できます
無料でお読みいただける3冊の教本には以下の内容が含まれています

第1号:内面の進歩を加速する神秘学とは、人生の神秘を実感する5つの実習
第2号:人間にある2つの性質とバラ十字の象徴、あなたに伝えられる知識はどのように蓄積されたか
第3号:学習の4つの課程とその詳細な内容、古代の神秘学派、当会の研究陣について





