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自由について

2015年5月22日


 

こんにちは。バラ十字会日本本部の本庄です。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

今日の東京板橋は、からっと晴れて、初夏の過ごしやすい陽気になっています。

そちらはいかがでしょうか。

 

さて、「自由」という事柄は、古代から今にいたるまで、常に哲学上の大問題でした。

古代ギリシャのアリストテレスは、当然のように、人には、行動を選ぶことができる自由があると考えました。反対に、ヨーロッパの中世では、運命のすべてを決めるのは神の意志であり、人間の自由は極めて限られたものだと考えることが主流だったようです。その後もさまざまな意見があり、自由のことを、人の尊厳にとって最も重要な要素だと考えるカントのような哲学者がいる一方、自由は人間にとってたいへんな重荷であると考えるサルトルのような哲学者もいます。

自由にあたる英単語には、「フリーダム」(Freedom)と「リバティ」(Liberty)があり、この2つはニュアンスが少し異なっているようです。フリーダムは望んでいることを行なうことができる状態であるのに対して、リバティは、他人や権力によってこの状態が奪われていないことを指すようです。

 

当会のフランス本部の代表であるセルジュ・ツーサンが、自身のブログでこの自由について書いていますので、以下にご紹介させていただきます。

 

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バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサンのブログ

記事「自由について」

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

Serge Toussaint

 

幸せであるために、健康の次に大切なのは自由だと、世界中の国々の大部分の人が考えています。そして、自分のことを自由であると考える人は、その自由を決して失わないようにしますし、自由でない人は自由を得ることを心から望みます。自由を手に入れるために命を犠牲にする人も多くいますし、血を流すことを覚悟で権力と戦う人もいます。

こう考えると、人間にとって自由とは普遍的な価値であり、追い求めるべき理想でもあり、生命と同じ程度に重要な事柄だということができます。

 

人は生まれつき自由だと考える人もいます。この考え方は魅力的ですが、現実を良く表わしているとは言えないと私は感じます。子供は、生まれてから成人するまで、そして時にはその後も、親に従わなければなりません。また、社会的にも文化的にも家庭の状況から制約を受けますし、義務教育を受けなくてはならない等の規定もあります。ですから、子供の自由はどうしても制限されたものになります。

一方、大人はといえば、暮らしていくためには最低限の収入や衣食住を確保するという必要に迫られますし、法律や社会慣習に従わなければなりません。ですから、誰にも制約されることや要求されることが多数あり、完全に自由な人は一人もいません。

 

人は生まれつき自由なのではなく、人には生まれつき、できる限り自由になりたいと思う傾向があるというのが実情なのでしょう。人のこの望みはとても強いものなので、自由が奪われたままの状態に人が甘んじることは決してありませんし、自由は、社会的な権利として認められています。

民主主義の社会では、常に完全に尊重されているとまでは言えないようですが、自由の権利は憲法で保証されています。それにもかかわらず、多くの人が自分は自由でないと感じています。なぜでしょうか。それは、自由とは権利であるだけでなく、おそらくそれ以上に重要なことに、自由とは心の状態だからです。

青空を飛ぶかもめ

 

人間は、思考し会話し行動する存在です。ですから、人の求める自由とは主に、思想、発言、行動というこの3つの事柄についての自由になります。誰かが何かを考えるのを、他の人が止めることはほぼ不可能なので、思想の自由は“生得の権利”です。発言の自由について言えば、周囲の人に自分の考えていることを話すときに、たいていの場合、私たちはこの自由を用いています。

さらに公的な場面では、この権利は「表現の自由」になります。行動の自由について述べれば、「他の人たちの自由が始まるとき、自分の自由は終わる」ということわざの通り、この原則は、個々の人の自由を保障するというよりは、他の人の行動の自由を奪ってはいけないという制約によって、私たちの日々の行動のあり方を規定しています。

 

自由について語ると、自由意志という事柄が必ず思い起こされます。自由は社会的な権利であるのに対して、自由意志は、人間の能力だということができます。この能力によって、私たちは誰もが、自分の思考や発言や行動を選ぶことができ、自分の人生の道筋を定めることができます。

バラ十字哲学の観点からいうと、自由意志は魂の持つ能力にあたり、人に自由意志があるということは、内面の進歩のための欠かせない基礎になっています。そして、自身の良心に従って考え話し行動するという課題に、人は誰もが日々直面していて、そのようにできるかどうかが、自身の人生と今後の運命を形作っています。

バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン

 

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。

 

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いかがでしたでしょうか。この文章があなたにとって、何らかの発見や思索のきっかけになれば、心から嬉しく思います。これからもよろしくお付き合いください。

それでは、また。

 

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