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天国と地獄

2015年8月21日


 

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

道ばたで、アキアカネやシオカラトンボなどを見かけるようになりました。すがすがしい秋も、もうすぐそこですね。

いかがお過ごしでしょうか。

 

古くさいと言われてしまうかも知れませんが、「地獄の釜のふたが開く」という言葉を、あなたも耳にしたことが、おありではないでしょうか。

薄れかけている私の遠い記憶では、昔、近所のご年配の方が使っていました。その方は、お盆の時期には、あの世が近くなっているので、海や川などに入るものではないという言い伝えについても話されていたような気がします。

そこで何となく、「地獄の釜のふたが開く」というのは、お盆に、あの世とこの世の間に道が通じるというような意味だと思っていました。

 

ところが先日、ちょっとしたきっかけがあり辞書を引いてみると、まったく違う意味が説明されていたので驚きました。お盆(と正月)の16日は、閻魔大王にお参りをする日にあたり、地獄の鬼でさえ仕事を休むのだから、ゆっくりと過ごして先祖供養をしなさい、生き物を殺さないようにしなさいということだそうです。

彼岸花とお寺

 

他の国のことはよく分かりませんが、現代の日本では、天国と地獄のことを、悪いことをしないようにという戒めのために作られたたとえ話だと考える人が大部分ではないでしょうか。

バラ十字会の哲学でも、天国と地獄という考え方は、人が亡くなった後に実際に起こる状況とは、ほとんど一致していないと考えています。

 

当会のフランス本部の代表であるセルジュ・ツーサンが自身のブログに、このことに関して書いていますので、ご紹介させていただきたいと思います。

 

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バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサンのブログ

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン

Serge Toussaint

 

記事「天国と地獄について」

ある宗教では、死んだ人の魂は、煉獄(purgatory:浄罪界)または地獄にしばらくとどまってから、その後に天国に行くと教えられています。他の多くの宗教も、これと似た考え方をしています。

その宗教の教義に従い、善人であろうと努力した熱心な信者は、死後に天国に行くとされ、不道徳な人や、その宗教を信じなかった人、人生であまりにも多くの悪事を行なった人は地獄に行くとされています。

天国に着いた死者の魂は、神と天使たちがいるところで幸せな死後の生を送るとされる一方、地獄では、魂は永遠の苦しみという刑を宣告され、鬼や悪魔から、あらゆる種類の責め苦を与えられるとされています。

 

今日でも、無数に多くの人たちが、このような天国と地獄が存在することを信じており、そして、多かれ少なかれ、その信念に従って行動しています。

このような考え方そのものに、ひどい悪影響があるわけではないようです。しかしそれは、人間の運命についての極端過ぎる善悪二元論であり、死後に実際に起こることとは異なっています。

 

この地球の上空のどこかに、他から閉ざされた場所があり、その場所にふさわしい死者たちの魂が幸せに暮らすとか、その宗教の教義から考えて、望ましくないとされる、おびただしい数の死者が、地下深くに幽閉されているなどということを、一体どのようにしたら信じられるというのでしょうか。

しかもそれは、その人たちの不完全さや、信仰が欠けていたことを永遠に罰するためだというのです。多くの宗教は自分たちの聖典で、愛にあふれた慈悲深い神を唱えていますが、天国と地獄という考え方は、このような神の性質と全く矛盾しているのではないでしょうか。

古代蓮と蜘蛛

 

天国と地獄の存在を認めることも認めないことも、すべての人の自由に任されていることです。そして、ごく普通の宗教信仰について言えば、それほど目くじらを立てる必要もないではないかというのは、妥当な意見だと思います。しかし、狂信的な人たちによって、天国と地獄という概念が、さらに曲解され悪用されているということを、ここで、どうしても申し上げておかなくてはなりません。

私と同じように、あなたも知っていることと思いますが、このような人たちの一部は、殉教者として自発的に死ぬことにより、地獄を確実にまぬがれ、直接天国に行くことが許され、神のすぐ近くで祝福とともに生きられると信じているか、信じていることを装っています。そして悲劇的なことに、おそらくは神の名のもとに、“異教徒”たちが殺されたり、何の関係もない人たちを巻き添えにした自爆テロが行なわれたりしています。

 

バラ十字会の見解では、亡くなった方の魂は、天国にも地獄にも行きません。死後の魂は、生前に宿っていた物質からできている体を徐々に離れ、生まれる前にそうであったのと同じ、意識を持つエネルギーの状態になります。

次にこのエネルギーは、個性を失うわけではないのですが、宇宙の魂と一体になっていきます。宇宙の魂には、あの世に先に旅立った親しい人たちの魂も含まれています。

ある時点で、個人の魂は再び生まれ変わり、地上で新しい人生を始めることになります。このような生と死のサイクルは、その魂の進歩が完成し、完璧な英知の状態に達するまで続きます。

進歩を完了した魂には、もはや生まれ変わる必要はなくなり、限りない崇高さとともに、完全に目覚めた状態でありつづけることができます。

 

実際のところ、天国と地獄があるのは、この地上だということができます。健康であり、人を愛し、人から愛され、快適な生活をすることができ、仕事にも喜びが感じられる。もしそのような境遇にあなたが恵まれているとすれば、人生は天国でしょう。反対に、病気に苦しんでいたり、孤独だったり、貧しかったり、食事が得られなかったり、安らぐことのできる家がなかったら、人生は地獄に似たものであるかもしれません。

このように考えると、この地球を天国にするのは、人類全体の基本的な責務ではないでしょうか。個人としても集団としても、この地上に天国を実現したいと、ほんとうに望み行動しているかという、私たちの自由意志が問われているのではないでしょうか。

バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン

著者セルジュ・ツーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。

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いかがでしたでしょうか。ご参考になる点が少しでもあったと、あなたに感じていただけたなら、心から嬉しく思います。

それでは、また。

 

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