こんにちは。バラ十字会の本庄です。
東京板橋では、はっきりしない天候が続いています。秋雨でしょうか。道端にはシジミチョウが飛んでいます。
いかがお過ごしでしょうか。
さて、「ぜいたくな時間」、「ぜいたくな暮らし」というような言葉で、あなたはどのような過ごし方を思い浮かべるでしょうか。
「ぜいたく」というこのことをテーマに、バラ十字会AMORCのフランス代表が、一週間前にブログ記事を掲載しましたので、今回は、その翻訳をご紹介させていただきます。
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バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサンのブログ
記事「ぜいたくについて」
先進国と呼ばれている国々の社会では、ぜいたくがますます重視されるようになりました。豪華な家や車やボートや、高級な装身具などを手に入れたり、ぜいたくな旅行体験をしたりすることが勧められています。
どのようなことであっても、ぜいたくをするためにはそれなりのお金が必要で、すべての人がそうできるわけではありません。
しかし、金銭的な余裕が実際には十分でない人も含む、ますます多くの人たちがぜいたくをするようになりました。その結果、多くの人が借金をかかえたり、生活必需品の購入を控えたりしてまで、ぜいたくという特殊な欲求を満たすことが見うけられます。
ぜいたくに惹かれる人が増えたことの正当化として、ぜいたくをすることは誰もが持っている当然の権利であり、多くの人の生活水準が平均化したことの表れであり、むしろ良いことなのだという人もいます。
しかし、誰もが自由にぜいたくをするべきだというこの意見は、このことに関する真の問いかけから目を背けているように私には感じられます。
その問いかけとは、幸せになるため、あるいは幸せを見つけるために、ぜいたくは必要なのかということです。
明らかに、その答えはいいえです。ぜいたくな生活をしているにもかかわらず、悲しみを抱えていたり不幸だったりする多くの人のことをちょっと考えるだけで、そのことを納得することができます。
一方で、ぜいたくな品物を選べば、高い品質や美しさや上品さが保証されるということは否定できません。しかしこのことはもちろん、高い品質や美しさや上品がぜいたくな品物にしかないということを意味しているわけではありません。
ほとんどの場合にぜいたくは、社会的な地位が高いこととか、見かけが“輝いている”ことを強調する役割を果たしています。ですから、ぜいたくはある種の虚栄心や階級意識に関係していて、下品まであと一歩だということもできます。
富やぜいたく品をひけらかすことは、貧しい人や恵まれない人への配慮と知性の両方が欠けていることの表われです。残念なことに今日の社会は、ぜいたくのこのような本質を隠し、奨励さえしています。
品質が高く、美しく、快適で、上品な物を手に入れたり高く評価したりすることは、自然で正当なことです。このことは、人の心の奥底にある欲求に答えることにあたり、なぜ人が自分の生活を改善し幸せになろうと望むのかを説明しています。
ぜいたくな生活を送ったり、折々にぜいたく品を手に入れられたりする程度に、物質的に満たされる機会や権利を得ているときには、そのことについて、宇宙の摂理とまでは言わないとしても、与えられている命に、私たちは定期的に感謝すべきではないのでしょうか。
そして、さらに申し上げるとすれば、困っている人や、普通の生活を送るための必需品さえ入手できない人たちを支援することを検討すべきだと思います。
ぜいたくを手にすることは、社会的成功のしるしだと常に考えられてきました。しかし、社会的に成功することは、それ自体が最終目的ではありませんし、それは必ずしも幸せの保証にはなりません。一方で社会的成功は、他の人たちとの交流を通して内面的に成長したり、人生の意味を探究したりする助けになります。
ですから、私たちはぜいたくに生きる必要はありませんし、もちろんそれをひけらかす必要もありません。
真の豊かさは、何かを持っていることでも外見にあるのでもなく、自身の内面にあるということを、心の奥では誰もが知っています。この真実に目を背けている限り、お金持ちであっても名声を得ていても、私たちは自分に嘘をつくことになり、幸せであることはできません。
バラ十字会AMORCフランス本部代表
セルジュ・ツーサン
著者セルジュ・ツーサンについて
1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。本稿はそのブログからの一記事。
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いかがでしたでしょうか。ぜいたくということに深く関連しているのですが、「消費社会」という言葉があります。以前にこの言葉にまつわる社会学者のやや過激な意見をご紹介させていただいたことがあります。ご興味がありましたら、こちらもどうぞ。
参考記事:「作られた現実という罠 -消費社会について」
最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございます。
ではまた。
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