こんにちは。バラ十字会の本庄です。
梅雨の後半の大雨で、鹿児島を中心に大変なことになっていますね。東京板橋の私たちの事務所は、すぐ近くに石神井川が流れているのですが、今のところ大丈夫です。
皆さま、くれぐれもお気を付けください。
先週末にお届けしたのは、山形県にお住まいの私の友人の山下さんが書いた、“居場所”にまつわる話でしたが、今回はその後半で、話は佳境に入ります。
前半をまだお読みでない方は、こちらからどうぞ。
記事:『居場所はどこ』(前半)
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記事:『居場所はどこ』(後半)
バラ十字会日本本部AMORC 理事 山下 勝悦
最初の予定では京都の街中を勝手気ままに巡り歩くつもりだったのですが、いつの間にやら居場所を探しての放浪の旅となっていました。
さて、九面観音とのご対面の後は夢殿にと思っていたのですが帰りの新幹線の時刻が迫って来ました。また来る機会もあるだろうからと帰ることに。
ところが法隆寺を出てみますとまだ時間に余裕がありました。ならば、とばかりに参道の脇道に……。実は私、方向音痴のくせに知らない道に入って行くのが大好きという変わり者。これまでに迷子になること、数知れず(笑)。気が付けば、黒い板塀の通りを歩いていました。
そして曲がり角に差し掛かった時です。突然、何かに押し戻される様な力を感じたのです。単なる錯覚? それとも気のせい? これは引き返した方が良いのではと思ったのですが、恐いもの見たさの好奇心に勝てず恐る恐る角を曲がってみました。
するとそこには一体のお地蔵さまが祀られていました。見ると、お地蔵さまとその周りに数えきれないほどの産着・子供服・子供の喜びそうな玩具・お菓子などが供えられていました。
ここは、幼くしてこの世を去らなければならなかった子供の親御さんたちの、悲しみの感情が凝縮された場であったのでしょう。私は足がすくんで動けなくなってしまいました。押し戻されるような感覚がしたのは、このためだったのでしょう。
私は気を取り直し、静かに手を合わせました。するとお地蔵さまが『良く来て下さいました』と優しい笑顔で微笑んでくれました。もうしばらくその場に居たかったのですが時間も迫って来ました。私は『また来ますから』と別れの挨拶を交わしバス停に。
しばらく待つと先ほどのバスが到着、当然ですが運転手さんも同じ方です。今度はポールのある席に座ることにしました。相変わらずの疾走でしたが今度は大丈夫です(笑)。
しばらくして母子連れの客が同乗。子供は四・五歳くらいの男の子で中々のやんちゃ坊主(失礼)のようです。
バスが出発してしばらくするとこのやんちゃ坊主、突然降車ボタンをポンと押してしまいました。たまたまそこが停留所のすぐ近くだったものですから運転手さん、大あわてで急ブレーキを踏みどうにか停車。
すぐに母親が『すみません、この子が…』。運転手さん、怒る訳にもいかず『お客さん、しっかりして下さい』。私は、声は出しませんでしたが、『よ~し。ボーヤ良くやった!!』
帰りの奈良線の乗客は相変わらず私一人でした。やがて京都駅に到着。急いでホームに直行、するとほとんど同時に新幹線車両が到着。ん? 時刻表の時間と違う…と思ったのですが迷わず乗車。
ところがこの新幹線、どうしたことでしょう各駅停車するのです。次の瞬間、埼玉に住む義弟から言われたことを思い出しました。『京都駅から新幹線に乗るのでしたら気を付けて下さいね、各駅停車する昔の新幹線車両がありますから』。
一瞬にして事の次第を理解しました。
さあどうしたことか…。このままですと東京駅到着は夜中になってしまいます。その日は埼玉の義弟宅に泊めてもらうつもりだったものですから。何か良い策はないものか……。
そこで時刻表を必死になって見てみました。するとあった、ありました。後続の新幹線が私の乗った列車を追い越すときにほんの数分ですが同じ駅に停車するのです。これだ、この時だ!! すぐにお互いの列車が停車するホームの番号を確認、するとそう離れてもいないようです。すぐに荷物を両手に抱え乗車口に。
待つことしばし、くだんの駅に到着と同時に猛ダッシュ、どうにかセーフで乗り移ることに成功。幸いなことに乗車口の直ぐ近くに空いている席が一つ。『はぁ~間に合った~座ったぁ~』でした。
すると車内販売のワゴンが…。待ってましたとばかりに『ビール下さい~』。あの時のビールの美味かったこと。その時、声は出しませんでしたが思わず叫んでいました。『あ~極楽・極楽…もう動きたくない。ず~っと此処に居たい~!!』その日、最高・最良の居場所でした(笑)
△ △ △
ふたたび本庄です。
山下さんが語っていた何かに押し戻されるような感覚ですが、ある特殊な状況で、私もはっきりと感じたことがあります。
このことについて以前に書いたブログがありますので、ご興味のある方はお読みください。
参考記事:『サイコメトリーについて』
では、今日はこのあたりで。
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