投稿日: 2023/11/17

以下の記事は、バラ十字会日本本部の季刊雑誌『バラのこころ』の記事を、インターネット上に再掲載したものです。

※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。

区切り

学問の神トート
Lord of Learning – RC 225, 1804, 226

学問の神トート
学問の神トート

この精巧なトキの彫像(写真中央)は1972年に当博物館のコレクションに加わりました。このトキの体は木でできており、薄い金箔で覆われています。両目は骨のはめ込み細工だと思われます。この彫像が作られたのは、エジプト末期王朝にあたる紀元前378-341年頃です。

トキとヒヒは、知識と研究をつかさどるトート神の使いであるとされていました。文字の発明者であり言語の支配者でもあるトート神は、その能力によって、神々の秘書を務めるとされていました。またトート神は、ヒエログリフ(象形文字)とそれに含まれるすべての秘密を理解しており、治療者であるとされていました。

トート神は、トキまたはヒヒの頭をした人間の姿で表され、エジプト中の神殿や墓で発見されています。また、バラ十字古代エジプト博物館にも、トート神を表す様々なコレクションがあります。それらの中には、彫像や絵画に加えて、トキのミイラ(写真の両側)やヒヒのミイラも含まれています。トキとヒヒはいずれも、「学びの神」の代理だとされていました。古代エジプトの神話でトート神は、死者の審判の結果を記録する役割を果たすとされています。当博物館には、石をくりぬいて作られた古代エジプトの墓があり、その北側の壁にある死者の裁きの場面にはトート神が描かれています。

トート神は古代エジプトのあらゆる場所で信仰されていました。トキの姿をしたトート神の信仰の中心は、ナイル川西岸の都市ヘルモポリスでしたが、トキのミイラは、テーベ、アビドス、メンフィス、サッカラで発見されています。

中央のトキの彫像は、トキのミイラを納めるための木棺である。両側に見られるトキのミイラは、高価な材料を用いて包まれている。
(エジプト末期王朝~プトレマイオス朝 木製、金箔、青銅、ミイラ、29~35 cm)

当会は神秘学の源流が古代エジプトにあると考え、その研究に注力しています。研究拠点のひとつ、米国カリフォルニア州サンノゼ市にあるバラ十字古代エジプト博物館は、毎年10万人以上が訪れる人気の観光スポットであり、子供向けの考古学のイベントを開催して、地元の教育にも貢献しています。

古代エジプト博物館
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