投稿日: 2021/08/06
最終更新日: 2022/08/08

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

東京板橋でも強烈に暑い日が続いています。いかがお過ごしでしょうか。

どうか、熱中症に気をつけてお過ごしください。

 

山形県にお住まいの私の親しい友人から、車についての寄稿が届きました。2ヵ月前の下記の記事の続編ですが、話が続いている訳ではないので、単独で読むことができます。

前回記事:『車の話あれこれ』(その1)

▽ ▽ ▽

記事:『車の話あれこれ』(その2)

バラ十字会日本本部AMORC 理事 山下勝悦

バラ十字会日本本部AMORC 理事 山下 勝悦

 

日産ブルーバード・ファンシーDXという名の車をご存知でしょうか?

昭和の年代に日産自動車が当時の人気車種ブルーバードをベースにして主に女性ドライバー向けにと銘打って設定されたグレードの車なのです。

どの様に女性向けかと言いますと、車体色は淡い色を使ってのツートンカラー、内装はといえば、シートも淡い色を使ってのツートンカラー。ステアリングホイールと各種スイッチ類はアイボリーホワイトに統一、それに加えて化粧品やハンドバック等を収納できるスペース、傘立て、コートハンガー。後部ドアガラスにはカーテン、フロアカーペットは厚手の高級品、後部座席にはミニテーブル等々を標準装備(他にも多数)。さらに極め付きは、ウインカーの作動音がカッチ・カッチではなく、電動オルゴールとスピーカーで音楽を奏でるという凝りよう。

どの様なメロディーだったのかはもう忘れてしまいましたが、いつまでも聞いていたくなるようなほっこりとした曲だったと記憶しています。

ブルーバード、セダン、1300ファンシーデラックス
ブルーバード、セダン、1300ファンシーデラックス、Tennen-Gas, CC BY-SA 3.0 <http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/>, via Wikimedia Commons

 

この車のことで私の友人がこんなことを言っていました『真っ直ぐに走るのがもったいない車だね。近くに行く時でも右折、左折を繰り返して回り道をやっちまいそうだよ』。

私も同感です(笑)。

 

次もちょっと楽しい車の話です。

左ハンドル仕様の国産小型乗用車が販売されていた時があったことをご存知でしょうか?

この車の説明はちょっと長くなってしまいそうなのですぐに本題に入らせていただきます。

この車は車両代が低価格に設定されていたこととヨーロッパ車的なデザインが若い人たちに受け入れられ、人気車種となったのでした。

 

ここで一つお断りがごさいます。ここから先は私の知人から聞いた話なのですが、果たしてどこまでが本当の話なのか? まあ八・九割方はホントの話だと思いますので多少のところはご容赦願います(笑)。

 

こういった話です。

当時、この車の左ハンドル仕様の特性をフルに活用(?)する方が都内各所に現れたのだそうです。道路左側の縁石ギリギリに停車して運転席のドアをサッと開けそのまままっすぐに道路沿いの店に入っていくのだそうです。運転席のドアは歩道側になる訳ですから後続車両を気にせずに開けることができる訳です。そして買い物が終わるとサッと車に乗り込み、一気に走り去るのだそうです。

これって、外国映画の一シーンを見ている様な光景ですよね……

もしかするとオーナーの方たちも同じ様なことを思っていたのではないでしょうか?

 

実は、私も若い時分にはこれと似たような色々なことを友人たちとやらかしていました。もう時効でしょうから、お披露目致しましょう(笑)。

某年12月24日の夕刻。友人から電話が入りました。

『お~い。今晩何か予定あるか? ない? そうか、それじゃクリスマスパーティーやろう、すぐに出て来いよ』。

早速に駆けつけますと、いつもの三人がしびれを切らして待っていました。

さて、四人が顔を会わせたところで『さぁ、何をしよう』。すると私を除いた三人のうちの誰かが私の愛車を指差してポツリと一言『この車に乗ってクラッカー・・・』。

その当時の私の愛車とはホンダN600E・サンルーフ仕様という、ちょっと変わった車でした。その頃にホンダ社の人気車種だった軽自動車N360のエンジン排気量を360ccから600ccに引き上げ、主にヨーロッパに輸出していた車両を国内仕様に変更して販売された車でした。国内販売の話を聞いた時に何も考えずに衝動買いした車です。外観と重量はN360とほぼ同じ。性能に関してはとにかく速い車でした。しかし、三年後に事情があって手放してしまいました。そのことを友人らに告げると『アホか、お前は!!』の一言を頂きました(今でも後悔してます)。

オープンカーでドライブを楽しむ老夫婦

 

さらにこの車、屋根がキャンバストップ仕様、つまりオープンカーだったんです。

クラッカーの意味、もうお分かりですよね(笑)。

四人で買えるだけの量のクラッカーを購入すると山形駅駐車場から出発し繁華街に。頃合いを見計らって車の屋根から上半身を乗り出すとクリスマスの買い物等で歩道を歩く人たちに向かって三人でクラッカーを連発しながら大きな声で『メリークリスマス!!』(最初の運転は私がやりました)。

その時のまわりの方たちの反応はといえば……。負けじとばかりに大きく手を振り『メリークリスマス!!』と応えてくれる若い人たち、何が起こったんだとばかりに、あぜんと立ち尽くす中高年のオジサン・オバサンたち。反応は十人十色でした(笑)。

 

私らは全くお構いなしにクラッカーを連発しながら当時の県庁駐車場に直行。それからしばらく後、今度は運転を代わってもらい、又もやクラッカーを連発しながら山形駅に。そこでしばらく様子を見た後に何食わぬ顔で裏道を通って車を公園の駐車場に。その後は四人揃って友人の家族が経営する飲食店に直行。店に一歩入るとカウンターの奥から『おやおや? お前さん達、随分とご機嫌だね~さては何かやらかして来たんだろう?』これには私ら全員が口を揃えて『内緒で~す!!』。

ところが、私らが帰った後に入れ違いに入って来た二人連れのお客さんが『いや~楽しいものを見て来たよ。若い人達は良いね~羨ましいね~』と言って詳しく話してくれたのだそうです。

今になって思うとホントにトンデモナイことをやらかしたものです(笑)。

 

この文章を書きながらふと思いました。今現在の自分があの時の自分たちを見たら何と言うだろうかな、と。

きっとこう言うでしょうね。『若いモンに負けてたまるか~!!』

 

後書き・・・の様なもの

 

つい最近、新型車を購入した友人に車の感想を聞いたところ、こんな返事が返ってきました。

『スマホに乗ってるって感じだよ!!』

なるほど。アナログ世代の私らには良~く理解できます、同感です(笑)。

△ △ △

ふたたび本庄です。

 

この文章を読んでいて、私も思い出したことがあります。某企業で社会人として働き始め、会社の寮に入ったときのことです。同室の先輩が色あせた紺色のブルーバードを貸してくれました。

私は車に詳しくないので何年型とかはわからないのですが、もの凄い車で、荷物を載せるために改造したのか、運転席と助手席から後ろには何もなく、上下左右とも鉄がむき出しでした。エアコンもなし、窓を開けるのは、もちろん手回しハンドル。

ダットサン・ブルーバード、P311型
ダットサン・ブルーバード、P311型、I, 天然ガス, CC BY-SA 3.0 <http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/>, via Wikimedia Commons

 

さっそく同寮の男友達と一緒にドライブに出かけ、「この車、デートに使ったら受けるね」と話しながら、最初の交差点を曲がろうとしてびっくりしました。

「ハンドルが動かない!」 パワー・ステアリング(パワステ)のない車のハンドルは、回すのにびっくりするほど力がいるということを初めて知りました。

 

途中でガソリン・スタンドに寄ると、係の人が、まるで以前に可愛がっていた飼い犬を見るように目を細めて、「この車、まだ走っていたんですね。固形ワックスをかければ、まだまだきれいになりますよ!」と……。

もう35年以上前の思い出です。

 

では、今日はこのあたりで

また、お付き合いください。

 

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