以下の記事は、バラ十字会日本本部の季刊雑誌『バラのこころ』の記事を、インターネット上に再掲載したものです。

※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。

区切り

生きている地球
A Living Earth

アービング・ソーダルント
By Irving Söderlund

生きている地球

バラ十字会の会員として学習を続けていると、四大元素という事柄に親しみ、その法則と原理を理解するようになります。この学習では、私たち人間がどのような四大元素の現れであるのか、すなわち地、水、火、空気の現れであるのかを学び、この4つの領域のすべてにおいて調和ある生き方をすることが欠かせないことを理解します。現代人は、何を食べ何を飲むのか、そしてそれらがどのような影響を体に与えるのかについて、かつてないほどの関心を持っています。実のところこうした関心は、四大元素のバランスが体内で最適になるように、私たち自身が努めていることを意味しています。

身の回りの世界に目を向け、地球を全体として観察すると、人間と種類は異なりますが、ある生き物を観察しているのだということが分かります。生き物である地球も、四大元素のバランスを保つことで、調和した生き方をしようと努めています。世界は幾多の激動を乗り超えてきましたが、創造自体の法則と原理に従うことにより、常に生き残り活動を続けてきたということを私たちは知っています。世界は常に、進化の高いレベルへと上昇し続けています。地球は多種多様な動植物の進化を培ってきました。それぞれの種がしばらくの間は進化を遂げ、消えていきます。おそらくこのことによって、さらに高度な生きものが出現するための準備がされているのでしょう。

これらのすべては、終わることのない進化の連鎖の一環として起こっているできごとです。複雑さを増していく進化の道において、長い長い時を経て、ついに人間が登場しました。そして時が経つと、人間は自らの種を「被造物の頂点」(Crown of Creation)と呼び始めました。地球上の人間の数が少なければ、自然は人間の活動を支えることができ、四大元素の自然なバランスは、常に働き続ける進化の法則に従って、乱されることなく保たれていたことでしょう。

しかし私たちの時代に、極めて深刻な事態が起こりました。さまざまな種類の産業が発明され、極度に発達したことにより、私たち人間は自然を操作することを学びました。かつて極めて慎重にバランスが保たれ、長い歳月をかけて築き上げられてきた自然を操作することをです。世界の人口は指数関数的に増加し、自然のまさに化学的な活動を私たち人間が妨げていることに疑いはありません。私たち人間は天然資源という財産を破壊して消費し、非常に脆くて壊れやすい自然のバランスを考慮せずに、生態系全体を改変してしまいました

バランスの崩れた地球

内なるバランスと調和という観点から自然の法則と原理を学んでいる私たちが、今日の世界で起きていることに目を向けると、そこには警鐘が鳴り響いていることが分かります。いつどこで手遅れになってしまうのかを見極めたり、突き止めたりすることは私たちにもできません。しかし、分かっていることがひとつあります。人間が地球に強要しているのと同じ種類のダメージと不均衡に、私たち人間の体がさらされたとしたら、現在の地球と同じ程度に汚染されたとしたら、人間の健康はすぐに悪化し損なわれてしまいます。「下にあるものと同じように、上にあるものもそうある」(as below, so above.)という原理に従うと、この世界、私たちの素晴らしい地球は病気であり、しかも重症であることが理解されます。

日々の社会生活が正常に機能するために必要な調和について、私たちはバラ十字会での学びを通して洞察を得ています。ですから私たちには大きな責任があります。身体の「内的な生命」についてのバラ十字会の学習から得た知識に沿って考えると、地球に住むさまざまなレベルの多くの生物は、地球という体を構成している「内的な生命」であることを深く理解することができます。ここでもう一度、有名な錬金術の法則を引用しましょう。「下にあるものと同じように、上にあるものもそうある。上にあるものと同じように、下にあるものもそうある。」(As below, so above; as above, so below.)この法則は、私たち自身の生活に対してだけでなく、私たちの惑星に住むすべての生きものに対しても、私たち人間に責任があることを意味しています。地球という惑星は、私たちと私たちの祖先が生まれ、そして私たちの子孫が将来、何度も生まれ変わる惑星であるという事実に向き合わなければなりません。

進歩のための神秘学の道を進んでいる人たちは、内なる知識という恩恵を受け取っています。しかしこの知識を、心の中の創造主の栄光と人類の利益のために活用できるようになるまでは、英知を身に着けたことにはなりません。それでは、バラ十字会員として私たちはこの洞察を用いて何ができるのでしょうか。汚染された大気にこれ以上のダメージを自分自身が与えないようにすること、自分が接している水が汚染されないようにすること、食物を得ている大地を汚染しないようにすること、破壊的な目的のために火を使用しないようにすることはもちろんですが、それ以外に何ができるでしょうか。まず第一に、視覚像を用いる技法が持つ莫大な力を用いて、環境についての意思決定に携わる人たちに精神的な影響を与えることができます。

汚染された自然界にとって何が必要であるかをより深く理解できるように、意思決定に携わっている人たちが心を開いているありさま、そして自然界の幸福こそが人類の幸福になることに、これらの人たちが気づいているありさまを視覚化してください。そして、決して遅々とした成果にうんざりしたり、あきらめたりしないでください。家族や友人や仕事の同僚などとの日常の社会生活において、私たちは、前向きで建設的な考えを通して、責任を持ち前向きに行動したいという望みを持ってもらうように励まさなければなりませんし、何よりも、一人一人が何を考えどのように行動するかで、変化を作り出すことができるという事実を受け入れてもらわなくてはなりません。正しい方向へと進んでいく私たちの一歩は、すべて人類全体のための一歩です。ですからすべての一歩が重要なのです。

私たち人間は確かに「被造物の頂点」なのかもしれませんが、それが意味するのは、自分が望むように考え、感じ、行動する能力、そして自分自身の存在を意識する能力を人間が持っているということです。この能力によって私たちは、再生できる以上に消費し、その結果として、壊れやすく限りある自然を破壊してしまう可能性があります。しかしその代わりに、敬意と思慮を働かせて自然を活用することもできます。神秘学の法則は教えています。与えた分だけ受け取ることができます。私たちが手に入れたものは、何らかの形で返済しなければなりません。収支のバランスを取ることを今すぐ始めなければ、与えられる資源が自然界にはもはやなくなってしまうという瀬戸際に、私たちは立っています。

私たちの学習を通じて学んだ「内的な生命」、「内的な世界」、調和とバランスについての知識と理解が、多くの人たちと共有されていないという事実にも留意しなくてはなりません。ですから、私たちの重要な役割は、無知という闇の中を彷徨っている人たちに、古代からの英知、洞察、知識の光を広めることです。

バラ十字会員として、闇が蔓延る場所に〈光〉を広げること、そして、あらゆることがらの背後にある本当の意味についての知識を、無知が人々の日常的な指針となっている場所に広げることに、より積極的に取り組んでいきましょう。平和と調和と愛に満ちた未来のために、私たちが誠実に働くことができますように。そしてその未来では、将来の世代の人たちが〈平安〉と〈光〉と〈愛〉の中で暮らし、四大元素が浄化されて、人間と自然界の両方でバランスが保たれているのを見ることができますように。

※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。

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