投稿日: 2023/05/12

こんにちは、バラ十字会の本庄です。東京板橋は、さわやかな五月晴れの日が続いています。

この10日ほど、いくつかの地震がありました。昨日は私も早朝に飛び起きました。

お変わりはありませんでしょうか。

さて、当会のフランス本部の代表が、「冷淡さ」というテーマについて自身のブログに書いていますのでご紹介します。

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記事:「冷淡さについて」

バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表セルジュ・ツーサン
バラ十字会フランス本部代表セルジュ・トゥーサン

◆ 他人に対する冷淡さ

冷淡さは、私たちの時代の主な特徴のひとつになっています。困難な状況や、苦難に満ちた状態で暮らしている人たち、あるいは、戦争や自然災害や公害などのさまざまな惨事に苦しんでいる人たちに対して、冷淡である人がますます増えています。

大都市を歩いていると、道路の端で眠っていたり、施しを求めていたりする物乞いを目にすることがたびたびあります。そのようなときにも、明らかに冷淡な視線を向けて歩き去る人を、誰もが見たことがあるのではないでしょうか。

◆ 地球に対する冷淡さ

地球の状態に対しても、大部分の人が冷淡であることが感じられ、地球が現在の状態にあるのは、このことが理由のように思われます。

一方で、私たちがあまりにも長い間地球に与えてきた破壊的な行い(土壌や水や大気の汚染、森林破壊、特定種の植物や動物の乱獲、温室効果ガスの排出)を止めるために、個人としても集団としても今行動しなければ、世界の人口のかなりの割合の人が地球に住めなくなることを、多くの人が理解しています。

地球環境を守り、次の世代に渡す(イメージ)

◆ 外見との相違

しかし外見とは異なり、他人の困難な状況にも地球の困難な状況にも、大部分の人は実は冷淡でないのだと私は思います。

というのも、先ほどの例のようなさまざまな惨事に見舞われた人たちへの援助を申し出たり、寄付を行ったりする人が、ますます世界中で増えているからです。また、ユネスコの報告に示されているように、動物の福祉や環境保護のために活動する団体に参加する人たちが、全世界で増えています。

◆ 「良心のとがめ」

逆説的な言い方ですが、人間や動物の苦しみに対してある種の冷淡さを感じるのは、自分が個人としても集団としても、より多くのことを行い、より良い結果を出せることを、心の奥で知っているからではないでしょうか。

つまり、苦しんでいる人や動物に対する自分の態度や行動が望ましくないことに「良心のとがめ」を実は感じているので、それらのことに冷淡になるという逃避が起こっているのでしょう。

慈善団体に寄付をする人の多くは、純粋な善意からだけでなく、自分の「良心」を満足させるためにそうしています。しかし、そのような要素があるとしても何よりも重要なのは、助けを必要としている人に支援が届くことであるのはもちろんのことです。

子猫を抱いている獣医(動物福祉のイメージ)

◆ 他の人たちに興味を示す

他の人たちに冷淡であることの反対は、他の人たちに関心を示すことです。共感、思いやり、好意、親切、気前の良さ、尊敬、忍耐などを示すことは、冷淡さとは正反対の態度です。冷淡さには、自己中心性、悪意、不道徳、無礼さ、不寛容などが多くの場合に伴っています。

ですから冷淡さにとらわれてしまわないためには、人間の性質の中でも最良の要素、人間の魂が潜在的に持っている徳性を目覚めさせることが役立ちます。

このことはまさに、バラ十字会がその哲学を用いて実現に努力していることです。

セルジュ・トゥーサン、バラ十字会AMORCフランス語圏本部代表

お友達に飲み物を分ける女の子

著者セルジュ・トゥーサンについて

1956年8月3日生まれ。ノルマンディー出身。バラ十字会AMORCフランス本部代表。

多数の本と月間2万人の読者がいる人気ブログ(www.blog-rose-croix.fr)の著者であり、環境保護、動物愛護、人間尊重の精神の普及に力を尽している。

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ふたたび本庄です。

動物の福祉が、この文章で取り上げられていました。

意外に思われるかも知れませんが、動物の福祉と人間の内面の進歩の間には深い関連があるということが、古くから指摘されています。たとえば古代ギリシャの哲学者ピタゴラス(紀元前582-496年)は、次の言葉を残しています。

「人間が動物を残酷に殺している間は、人間は互いに殺し合う。殺害と苦痛の種をまく者には、喜びも愛も収穫できないからである。」

心が痛む問題があります。豚やニワトリなどの劣悪な飼育環境の改善が日本ではまだまだ進んでいません。このことは、主要なマスコミでも数多く取り上げられるようになってきていますので、多くの人の関心と議論が高まっていくことと思います。

下記は、前回のセルジュ・トゥーサンの記事です。

では、今日はこのあたりで。 また、お付き合いください。

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