以下の記事は、バラ十字会日本本部の季刊雑誌『バラのこころ』の記事を、インターネット上に再掲載したものです。
※ バラ十字会は、宗教や政治のいかなる組織からも独立した歴史ある会員制の哲学団体です。
アモン神に仕えた歌い手の黄色い棺- バラ十字古代エジプト博物館のコレクションから
Yellow Coffin of a Chantress of Amun – RC 1830
この黄色い棺は、最高の技術を持つ職人が制作したと思われるみごとな出来栄えの素晴らしい古代エジプトの工芸品です。ただ一つ残念な点は、この棺の持ち主の名前がわからないことです。おそらく棺の蓋に、この棺に納められた人の名前が書かれていたのだと思われますが、現在では失われてしまっています。この棺の装飾から、持ち主は、古代エジプトの神殿でアモン神に仕えていたシェマイト(Shemayt)と呼ばれる女性の歌い手であったことがわかります。アモン(アメン)神は、もともとはテーベの守護神でしたが、後に太陽神ラーと同一視され「アモン・ラー」と呼ばれるようになりました。アクナトン(アメンホテップ4世)の宗教改革で影をひそめましたが、王の死後は再びアモン信仰が復活しました。
木製、顔料、全長191cm、古代エジプト第19王朝期
当会は神秘学の源流が古代エジプトにあると考え、その研究に注力しています。研究拠点のひとつ、米国カリフォルニア州サンノゼ市にあるバラ十字古代エジプト博物館は、毎年10万人以上が訪れる人気の観光スポットであり、子供向けの考古学のイベントを開催して、地元の教育にも貢献しています。
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第1号:内面の進歩を加速する神秘学とは、人生の神秘を実感する5つの実習
第2号:人間にある2つの性質とバラ十字の象徴、あなたに伝えられる知識はどのように蓄積されたか
第3号:学習の4つの課程とその詳細な内容、古代の神秘学派、当会の研究陣について