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持続可能性について

2021年7月29日


こんにちは。バラ十字会の本庄です。

バラ十字会日本本部代表、本庄のポートレイト

 

私たちの事務所の向いには氷川神社があり、境内でアブラゼミが盛んに鳴いています。

暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

最近、金融関係のお仕事をしているある人と会話をしていて、SDGsのことが話題になりました。

皆さんの多くもご存知のことを思いますが、SDGsとは、2015年に国連総会で採択された「持続可能な開発目標」のことです。

 

SDGsには2030年までに達成することを目指す17の世界的な目標があります。

下記のカラフルな一覧表やロゴ(カラーホイール)を、ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。

SDGs:17の持続可能な開発目標の一覧

SDGs:17の持続可能な開発目標の一覧

 

SDGsカラーホイール

SDGsカラーホイール

 

その人は世界の投資の状況に詳しいのですが、SDGsが、ものすごい影響を及ぼしていると教えてくれました。

利益を上げるということを極端に重視する海外の投資ファンドでさえ、最近はSDGsに沿った活動をしている企業への投資を極端に増やし、そうでない企業への投資を減らしているのだそうです。

それは、道徳的意識が動機というよりは、SDGsを考慮しないような企業は多くの人たちからの長期的な支持を得られないので、安定した先行きや収益が見込めないと考えられることが理由なのだそうです。

 

実は、数日前に別のところでまったく同じことを聞いていたので、びっくりしました。

それは、あるテレビ番組のために行われた、ドイツの哲学者マルクス・ガブリエルに対するインタビューの中でした。

天才哲学者マルクス・ガブリエルが語るコロナ後の未来と倫理

 

彼はボン大学の教授で、2013年に出した「なぜ世界は存在しないのか」という本が多くの国でベストセラーになっています。

私はまだ読んでいないのですが、神秘学(mysticism:神秘哲学)に深い関連がありますので、いずれこのブログでも取り上げたいと思います。

 

彼によればヨーロッパの企業では、経営に持続可能性という視点を加えることがすでに常識になっているようです。つまり、ある会社を短期的に成長させるのではなく、ある期間存続させようとするならば、どうしたら良いかということです。

この問いに対するガブリエルの答えは単純で、持続可能かどうかは、その企業が倫理的に善い行ないをするかどうかで決まり、それが結果的に安定した利益につながると彼は言っています。

コロナ禍は、自然が私たちに「今のようなことを続けるな」と訴えているのだと彼は考えています。そして、環境破壊や貧困の問題に取り組んだりSDGsに従ったりする企業が、長く存続することになるというのが彼の意見です。

野原の中のガラスの地球儀:持続可能性のイメージ

 

このことが正しいとすれば、企業には税理士と同じように、倫理学者や哲学者のコンサルティングが重要になります。彼は実際に、いくつかの企業の倫理アドバイザーを務めているということです。

 

また彼は、次のような興味深いことを言っていました。

それは、ある企業がたとえSDGsの理念に賛同しておらず、単に善人であることを装ってこの方針を採用して利益を出していたとしても、その「行為」が結果として倫理的であれば、それは成功であるという考え方でした。

 

さて、以上のことに関連しているのですが、バラ十字会の学習では初心者課程の終わりごろに、「カルマの法則」というテーマが取り上げられます。「カルマ」とはサンスクリット語で「行為」を意味する単語です。しかしカルマの法則は、行為よりも広い範囲について述べている次のような法則です。

ある人の思考、発言、行為が善であれば、その人には(短期的もしくは長期的に見て)幸運や利益がもたらされ、悪であればその人には不運や苦難がもたらされる。

 

付け加えておきますが、この文では多くのことが省略され、端的で集約された書き方になっています。たとえば、善と悪は時代や文化に関わらずいつでも固定的なものなのでしょうか。それとも変化するものなのでしょうか。

また「短期的もしくは長期的」と書きましたが、カルマの法則による影響が長期的な場合は、この人生という範囲には限られない可能性があります。

皆さんは、そんな法則はないと考えるでしょうか。それとも、ある程度正しいと考えるでしょうか。あるいは、例外なく正しいと考えるでしょうか。

 

日本には昔から、カルマの翻訳である「業」(ごう)という言葉や、「天網恢々(てんもうかいかい)、疎(そ)にして漏らさず」という言葉が広く伝わっていて、カルマの法則という考え方にそれほど違和感を持たない方が多いように思います。

しかし、「業」という言葉は特にそうですが、悪と苦難の関係が特に強調され、善と幸運の方は、あまり意識されない傾向があるようです。

 

さて、話題を戻しますが、もしカルマの法則が個人だけでなく企業のような集団にあてはまるとすれば、悪いことばかりを行っている企業には苦難がもたらされ利益が得られず、その性質を変えることが迫られると考えることができます。

ですから、企業の持続可能性は倫理的に善い行ないをするかどうかで決まるという先ほどの考え方は、カルマの法則という考え方によく似ているように思われます。

 

マルクス・ガブリエルは、コロナ禍の後(ポストコロナ)に作り出すべき望ましい社会のあり方として、倫理資本主義ということを唱えています。

それは、短期的な利益を過度に追求している現在の企業の活動に、倫理的な行ないが企業の持続をもたらすという観点を取り入れることを意味します。

このことは彼によれば、実際にすでに始まっており、環境問題・人種差別問題などに積極的に取り組む企業への投資額は、全世界で3000兆円と、そうでない企業への投資額をはるかに上回っているとのことです。

地球儀を見て学習している子供たち

 

さて、カルマの法則が、ある程度、あるいは絶対に正しいとお考えの方は、ではなぜこのような法則が存在するのかということを考えてみていただければと思います。

バラ十字哲学では、この法則が〈宇宙〉の性質と人生の意味に深く関わっていると考えられています。

 

今回はこの辺りで。

またお付き合いください。

 

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