投稿日: 2023/06/16
最終更新日: 2023/12/25

こんにちは。バラ十字会の本庄です。

今年の梅雨は豪雨が多いですね。今日も東北や北関東などに、大雨と雷の警報・注意報が出ています。東京板橋では今のところ天気は崩れていませんが、朝から夏の雲が地平線に並んでいます。

くれぐれもお気をつけください。

今回は、山形県に住んでいる私の友人からの、ノンアルコール飲料にまつわる寄稿をご紹介します。

区切り

記事:『ノンアルコール飲料誕生秘話?』

バラ十字会日本本部AMORC 理事 山下勝悦
バラ十字会日本本部AMORC 理事 山下 勝悦

ここ最近の人気商品にノンアルコール飲料があります。

スーパーのお酒コーナーではつい最近まで『軒先をお借りします』といった並び方でしたが、最近は『ど~ん』と場所を確保しています。

私のような酒の飲めない(正確には飲めなくなった)人間には、嬉しい時代となりました。

そこで、ノンアルコール飲料の歴史を調べてみました。

すると1920年代に禁酒法が敷かれた米国でビールの代替品(アルコール分はゼロではなかったそうです)として開発販売されたのが最初なのだそうです。

日本では大正末期にビールに味を似せたノンビアという名の飲料水が造られたのだそうです。

ということで、今回はそういった歴史……から外れた(隠れた?)場所で起きたノンアルコール飲料の誕生秘話(?)です。

時は50数年前、私が22歳の頃にさかのぼります。

高校時代からの友人K君から電話が入りました。

『車好きにはこたえられない喫茶店を見つけたんだよ。案内するからすぐに来い!!』というのです。同じく高校時代からの友人のM君から聞いた情報とのこと。さらにM君の自宅からそれほど遠くないということでした。

案内してもらった建物を見て「えっ!?」と思いました。

なんと、そこは某自動車ディーラーの建物の裏口でした。

そして、そこが喫茶店の入り口だというのです。

そこには当時の人気車種の名前が看板として掲げてありました。

K君の『さあ、入るよ』の声に、私は遠慮しながら入っていきました。

するとそこはショールームの一部をパネル板とガラス板で仕切って造られた、まるでテレビドラマのセットの様な(実際に見たことはありませんが)喫茶店でした。

喫茶店(イメージ)

良く見ると、ショールームからも入れるドアもありました。実はこちらが本来の入り口でした。

当然のことですが、私達は裏口からだけ入る客でした(招かれざる客かな?)。

その時にM君に聞いた話ですが、同じ市内で喫茶店を経営している方が、そこのディーラーのお偉いさんに頼まれて開店したのだとか……。

カウンターの中では私らと同年代の女性が雇われ店長として働いていました(美人でしたよ~!!)

その後すぐに私達は常連客となっていました。

私たちの待ち合わせの場所にピッタリの場所だったものでしたから(隠れ家って感じでした)。

前置きが長くなってしまいました、それでは本題に入りましょう。

友人のK君と一緒にこの喫茶店に行ったときのことです。私はいつものコカ・コーラを。その時にK君、何を思ったのか「ソーダ水を飲ませてくれ」。

ソーダ水

すると店長「よしなさいよ。美味しくなんかないわよ!!」。

それでもK君「それは分かっている。それでも飲んでみたい!!」と。

「それじゃ、私は知りませんからね」と言ってソーダ水のボトルとグラスをカウンターに。

ボトルからグラスにソーダ水を注いだK君、一口飲んだ次の瞬間「マズイ~!!」。

余談になりますが、その時「もう一杯!!」とは言いませんでした(笑)。

この意味が分かるのは私と同年代の方達だけでしょうね~。

昔のテレビCM(野菜の青汁)でのセリフです。昔の野菜青汁はホントにマズかつたんです。

するとK君、何を思ったのか「残りは任せた~飲んでくれ~!!」と言って残りのソーダ水を私のグラスに……。

その時、私のグラスにはコカ・コーラが半分ほど残っていたんです。

コカコーラのガラスボトル(ドイツ)
コカコーラのガラスボトル、Ralf Roletschek, Public domain, via Wikimedia Commons

次の瞬間、店長の悲鳴に近い叫び声が狭い店内に響き渡りました。

「何やってるのー!!そんなことしたら飲めなくなるでしょう(怒)」。

その時の私はいたって冷静でした。

私のまわりには超の付く個性的な友人ばかりでしたから、このくらいのことでは驚きません。

すぐに「ん? こりゃイケルかも……」。一口飲んでビックリしました。

「おい!? これって。ジンコークだよ……」。

するとK君、「何!? 俺にも飲ませろ!!」。

一口飲んで「ホントだ。ジンコークだよ!!」

ここでジンコークの説明を致しましょう。

ウイスキーをコカ・コーラで割ったのがコークハイですね。そしてカクテルを作るときなどに使用するジンをコカ・コーラで割ったのがジンコークと呼ばれています。

お酒の好きな方々はご存知のことと思いますが。

このとき、コカ・コーラとソーダ水が半々に混じった怪しげな飲み物がジンコークそっくりに変化したのです。

ジンの香りづけに使われるジュニパー・ベリー
ジンの香りづけに使われるジュニパー・ベリー

私とK君、「こりゃいける、何しろ昼間から酒が飲める!!」と大喜び。

今の時代でいう「ノンアルコール飲料」誕生の瞬間でした。

その以来、この店での注文は二人とも「いつもの頼むよ」。すると店長、「あんたたちには呆れたわよ」といった顔でカウンターにコカ・コーラとソーダ水のボトルを一本ずつド~ン(これで二人分な訳です)。さらに「たまにはマトモな飲み物も頼んでくださいね~!!」のトッピングサービス(?)も毎回のように(笑)。

その後、他の友人知人らにこのことを話したのですが、返ってきた言葉は「・・?」とか「何だそりゃ?」 極め付きは「炭酸水を炭酸水で割る…、アホか、お前さんたちは」と散々でした(笑)。

今でも不思議に思うんです。コカ・コーラとソーダ水が五分五分で交じり合うことにより全く違う、しかも美味しい飲み物に変化することを。

そこで思うんです、人と人、国と国の交わりも、こんな風であれば地球上に争いごとや戦争などは起こることはないのだろうなと。

つい先日、コカ・コーラと強炭酸水を買ってきました……

結果は分かっていたのでしたが、それでもやってみました。

やっぱり駄目でした。

今の時代のコカ・コーラと昔の時代のコカ・コーラとでは味がまったく違います。ジンコークの味にはなりませんでした。

区切り

ふたたび本庄です。

私もお酒の量を控えたり、夕食後に仕事の残りを片付けたりするために、晩酌の代わりにノンアルコール飲料にお世話になることがあります。

ニュースで見かけたのですが、最近は、ビヤガーデンでノンアルコール飲料を飲むことも人気になっているようです。

コーラを炭酸で割るとジンコークの味になるというのは、実に不思議な話ですね。

ジンは、セイヨウネズの球果のジュニパー・ベリー(写真が本文中にあります)で風味付けがされています。一方で、コカ・コーラに使われている香料は、企業秘密で公開されていないとのことですが、もしかしたら関係があるのかも知れません。

下記は、山下さんの前回の文章です。

では、今日はこのあたりで また、お付き合いください。

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